鹿島建設は演算工房と共同で、「インバートリアルタイム管理システム」を開発し、NEXCO中日本発注の「東海環状自動車道 養老トンネル南工事」(三重県いなべ市)に初導入したと発表した。
鹿島建設は2026年8月6日、演算工房と共同で、トンネル工事におけるインバート施工の生産性と安全性を向上させる「インバートリアルタイム管理システム」を開発し、NEXCO中日本発注の「東海環状自動車道 養老トンネル南工事」(三重県いなべ市)に初導入したと発表した。
インバートリアルタイム管理システムは、LiDAR、計測解析用PC、座標計測用プリズム、トータルステーション(TS)から成る。現場条件に応じて、インバート桟橋(インバート作業箇所をまたぐ仮設桟橋)に設置するタイプと、トンネル壁面に設置するタイプの2種類を用意した。
両タイプともインバートの施工面全体を高精度に測量し、掘削からコンクリート打設まで同一のコンター(測量結果を色分けして表示)による可視化画像を生成するため、仕上がり状況をリアルタイムに管理できる。
掘削時には、トンネル壁面に取り付けたプリズム一体型LiDARで施工状況を計測する。結果はバックホウやブレーカの運転席に設置したタブレットやスマートフォンへリアルタイムに反映する。オペレーターが施工状況を一目で把握でき、技能者による掘削範囲内での出来形測量が不要になる。プロジェクターを併用し、掘削面やコンクリート打設面に投影された画像を見て作業することも可能だ。
コンクリート打設時は、現場内のPCやタブレット、スマートフォンから担当者が測量結果をリアルタイムで確認する。出来形や作業進捗に加え、コンクリートの打設残量を数値で把握できるため、無駄のない施工が可能だ。
従来のインバート施工では、技能者による掘削面の出来形測量に約60分を要し、掘削範囲内への立ち入りに安全上の課題があった。新システムは±20ミリの高精度な測量とリアルタイム計測により、掘削時の余掘りとコンクリート打設時の材料ロスを低減。施工時間の短縮やコスト縮減、安全な施工につながる。
鹿島建設は今後、インバートリアルタイム管理システムを水平展開する。現場で運用しながら改良を進め、さらに効率的なインバート施工の実現を目指す。
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