一方のPIX4Dcloudは、画像データをクラウドにアップロードするだけで、解析、3Dモデル化、進捗記録、チーム内での共有までをWebブラウザ上で行えるクラウドプラットフォームだ。距離/面積/体積の計測、断面図作成、時系列での体積比較といった分析機能も備え、高スペックPCを用意せずに、処理から、閲覧、共有までがクラウド上で完結する。現場の状況を時系列で管理したり、発注者や施工管理者など、専門外の関係者にもデータを共有したりする用途に適する。
担当者は、両製品は競合関係ではないと説明する。PIX4Dmaticで高精度なデータを処理または生成し、その成果物をPIX4Dcloudにアップロードして共有するという連携ワークフローも可能だ。端的に言えば、PIX4Dmaticは「高精度なデータを処理/生成」、PIX4Dcloudは「生成したデータを共有/活用する」ことに強みを持つソリューションということだ。
ブースでは、Emlidが開発した「Reach RS3」「Reach RS4 Pro」「Reach RX2」の3機種も披露した。Emlidは、RTK技術とGNSS機器の分野で知られるハンガリーの企業で、PIX4Dは日本国内の総代理店を務める。
左から、Reach RX2、Reach RS3、Reach RS4 Pro。PIX4Dcatch、PIX4Dmatic、PIX4Dcloudと組み合わせることで、座標取得から3Dスキャン、写真測量処理、データ共有までを一連のワークフローとして構築できるReach RS3は、固定局と移動局の双方に対応する高精度GNSS受信機だ。RTKやネットワーク型RTKに対応し、IMU(慣性計測装置)による傾斜補正機能を搭載し、ポールを垂直に保ちにくい現場でも効率的に観測できる。2026年3月には国土地理院の1級GNSS測量機として登録され、公共測量や自治体関連業務など、精度と信頼性が求められる現場での活用にも対応する。
Reach RS4 Proは、2台のカメラを搭載したRTK GNSS受信機だ。L1/L2/L5の多周波に対応し、RTK GNSS、IMU傾斜補正、デュアルカメラを組み合わせることで、点、線、ポリゴンのAR測設や画像を用いた点計測に対応するEmlidのフラグシップモデル。
Reach RX2は、小型/軽量(280グラム)ながら、防塵・防水性能を備えた多周波RTK GNSSローバーだ。L1/L2/L5の多周波に対応し、将来はL6(QZSS/CLAS)にも対応を予定する。傾斜補正機能を備え、1回の充電で最長16時間使用できるため、終日作業を想定した現場運用にも対応しやすい。
また、測量ポールに取り付けて単点観測に使えるだけでなく、専用ハンドルに装着し、モバイル端末アプリのPIX4Dcatchと連携させることで、スマホで高精度な3Dスキャンも実現する。Bluetooth経由で、KENTEM(建設システム)の測量アプリ「快測ナビ」とも連携できる。
ブースでは、ACSLの小型空撮機「SOTEN(蒼天)」の実機、2025年末にPIX4Dmaticでの画像処理対応が発表された富士フイルムの1億200万画素ミラーレスデジタルカメラ「GFX100S II」も展示。GFX100S IIはドローン搭載用ジンバルに取り付け、高解像度カメラで取得した画像をPIX4Dmaticで高速処理する先進的な活用例を紹介した。
Emlid製GNSS受信機「Reach RS3」が国土地理院の1級GNSS測量機に登録
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