大成建設は、アスベスト含有吹付材をウォータージェットで除去する「T-ジェット工法」の機能を大幅に向上させた。装置の小型化と2方向の分岐機能で、1台のポンプで最大160メートル離れた2カ所の同時作業が可能になり、排水量とコストを抑制する。
大成建設は、アスベスト含有吹付材をウォータージェットで除去する「T-ジェット工法」の機能を大幅に向上させたと発表した。併せて、現場ごとの運用ノウハウを含めたパッケージ提供体制を新たに整備した。
T-ジェット工法は、大成建設が2020年に開発した独自形状のロータリー式ハンドガンと少水量型の超高圧水発生装置を組み合わせた画期的なアスベスト除去技術。外壁パネルと柱の間の狭隘(きょうあい)部や隅角部など、人の手が届きにくい箇所でも除去可能で、飛散性が最も高い「レベル1」のアスベストにも対応する。
性能を向上させた新たなT-ジェット工法は、、微細ミスト噴射量の上限値を6L/分に設定するとともに、2方向分岐が可能な装置へ改良した。そのため、超高圧水の使用水量を低減しつつ、1台で2カ所の同時作業が可能となり、施工効率は従来の2倍に向上した。
また、毎分1.5〜6.0リットルのウォータージェットで微細ミストを生成し、アスベスト繊維を含む排水量を大幅に削減。噴射水量と圧力を任意に調整できるため、排水処理の手間とコストを低減する。小水量運用で吹付材を的確に湿潤化することで、こぼれ水や粉じんの発生も極限まで抑える。
ポンプユニットは制御装置、高圧ポンプ、分配器の3ユニットで構成する。各装置を小型化したことで、既設や仮設のエレベーターでも運搬可能だ。
高圧ポンプに連結した分配器により、1台のポンプユニットから高圧ホースを2方向に分岐できる。最大で160メートル離れた2地点に高圧ホースを分岐し、それぞれ異なるノズルを装着して柔軟に作業に当たれる。
さらに、ノズルヘッドやハンドガンのラインアップも拡充し、先端形状の異なる1〜6穴式ノズルヘッドを用意しているため、対象部位や現場条件に応じて使い分けられる。ウォータージェットの圧力調整との組み合わせで、工法の適用範囲を飛躍的に広げた。
アスベスト含有吹付材の除去作業では、現場条件に応じた最適な工法運用のノウハウに加え、事前調査や作業員への特別教育の実施、除去の手順に至るまで多様な専門知識や知見の保有が求められる。大成建設は、これまでに培ったT-ジェット工法の運用ノウハウを含め、ハードとソフトをパッケージで提供できる体制を整え、多種多様なニーズへの対応を可能にしているという。
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