ICT施工への対応では、3Dではなく、あえて2Dのマシンコントロール(MC)とマシンガイダンス(MG)を採用した。その理由について山下氏は、「正確な数値で掘削や整形をサポートし、出来形をそろえられるのは3Dと同じ。ただ2Dであれば、3Dデータを作成する手間や高額なシステム導入費用を抑えられ、標準モニターで設定できるため、小規模工事でも使いやすい。また、国土交通省では現在は3Dを推奨しているが、2DのICT施工要領を新たに整備すると発表しており、今後の普及も予想される」と語った。
3Dが必要な現場では、OTAに用いる通信コントローラーを活用し、機器の後付けなしで、ソフトウェアアップデートによって3DのMC/MGへオプションで変更もできる。なお、コントローラーは、チルトローテーターなど他社製含む別の機器とのAPI連携にも対応する。
機体のハード面では、油圧機器のスペックやシステムのセッティングも見直し、生産性を現行機比で約10%向上させた。旋回トルクは約12%アップし、旋回時にトップスピードまで力強くスムーズに加速する。アーム掘削力は約7%上がり、力強い掘削で、サイクルタイムの短縮が見込める。ヤンマー製のディーゼルエンジンは、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(2014年基準)」に適合し、低回転域からも力強いパワーを発揮する。
安全面では、建機との接触による死亡事故の24%が“前方”で起きていることを踏まえ、4台の広角カメラを取り付け、4つの映像を合成した360度の鳥瞰(ちょうかん)映像で常にモニタリングして事故を未然に防ぐ。さらに、操縦者が視認しにくい右前を範囲に加えた周囲270度のエリア内で人の姿を検知すると、モニター表示とアラームで危険を知らせる。オプションで、人との距離に応じて段階的に、自動で減速または停止する補助機能も用意している。
人以外にも、橋梁(きょうりょう)や壁、電線、地下埋設物など、あらかじめ設定した作業範囲外の6面に近づくと自動停止し、不要な衝突を避けられる。
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