ラクスは「楽楽精算」に実装する5つのAI機能とAI戦略を発表した。伝票作成や承認チェック、証憑収集をAIで支援し、人間とルールベースシステム、AIが役割分担する「協働型AI」を推進。2030年までに指示/確認/承認だけで業務を進められる完全自動化を目指す。
クラウド型経費精算システム「楽楽精算」などを展開するラクスは2026年6月15日、業務自動化を加速させるAI戦略を発表した。2030年までに、人が指示/確認/承認などの最小限の関与をするだけで業務が遂行される「完全自動化」を目指す。
まずは人とルールベースシステム、AIが役割分担して業務を完遂する「協働型AI」からスタートし、業務フローの自動化領域を段階的に拡張するとともに、定着まで支援していく。
併せて、楽楽精算に実装予定の5つのAI機能を発表。経費精算業務における証憑収集、申請、承認の各工程にAIを組み込み、人による作業負担の軽減を図る。
近年は生成AIの進化を背景に「SaaS is Dead(SaaSの死)」論が浮上している。都内で開催された記者会見に登壇したラクス 取締役兼 CAIO 本松慎一郎氏は、「バックオフィス業務についてはそれほど単純な話ではない。経費精算には申請者、承認者、経理担当者など複数の人が関わり、業務も細分化されている。申請者は数百人規模におよぶこともある。経理や会計は経営に直結する基幹業務のため、合理性のある既存の業務フローを変更することなく自動化や効率化を進めたいというニーズは高い」と市場背景を説明した。
ラクスはこれまで、人間によるアナログの業務フローにルールベースのクラウドシステムを取り入れることで効率化を支援してきた。本松氏はAI活用についてもユーザーの業務に寄り添う形でAIを実装していく考えを示した。「AI活用で効率化できる部分は多くあるが、最終的な確認や承認は人間が責任を持つ必要がある。ラクスはまず、人間、ルールベースシステム、AIが役割分担して業務を遂行する協働型AIを推進する。AIが推論や事前チェックを担い、人間は確認や承認を行う。AIに社内ルールなどを学習させて申請内容を事前に確認し、人は金額など重要なポイントだけを確認することで業務負担を軽減できる」と強調。2030年までに完全自動化する目標を示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10