住友重機械工業、住友建機、フジタは、自律ショベルと自律クローラダンプの協調により、建設現場の土砂積み込みから運搬までを自動化する実証試験を行った。
住友重機械工業は2026年3月30日、住友建機、フジタと共同で、自律ショベルと自律クローラダンプの協調により、建設現場の土砂積み込みから運搬までをオートメーション化する実証試験を行ったと発表した。
住友重機械工業と住友建機は、周囲の環境を認識し、自ら動作する自律型の油圧ショベルの開発を進め、複数の建設機械に動作指示が行える施工管理システムとの連携について検討してきた。またフジタは内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)などを通じ、自社の施工管理システムからの指令で、複数の建機が連携して自律的に施工を行う実証実験に取り組み、建機への適用可能性を探っていた。
3社は今回、住友重機械工業と住友建機の自律ショベルと、SIPの取り組みで開発された自律クローラダンプをフジタの施工管理システムに接続し、土砂の積み込み/運搬を自動化する検証を実施。フジタが千葉県で施工中の土地区画整理事業基盤整備工事の現場で、2026年1月19日から2月28日まで行った。
検証では施工管理システムが自律ショベルとクローラーダンプに対し、搬送要求や掘削/積み込みの開始と終了、ダンプの出発指示などの指令を送信。これを受け、クローラダンプは周囲の障害物を認識/回避しながら走行し、積み込みに適した位置で停止/旋回を行った。自律ショベルは地面とダンプ荷台の土砂形状をリアルタイムに認識しながら、掘削から積み込みまでの作業を連続的に実行。積み込み完了後は、クローラダンプが再び自律走行し、指定位置で排土を実施した。
自律ショベルは作業進捗に応じて自律的に移動し、最適な掘削位置をリアルタイムに判断しながら作業を行った。またオペレーターの操作データを学習したAIにより、滑らかでオペレーター操作に近い動作速度を実現。また、非常停止やフェイルセーフ、通信喪失時の安全側動作など機能も実装した。
検証の結果、施工管理システムからの指令に基づき、異なる建機が協調して自律的に土砂の積み込みと運搬を完遂できることを確認した。従来はショベルとダンプそれぞれにオペレーターが必要だったが、施工管理システムのオペレーター1人での対応が可能となった。今後、協調可能な建機の台数が増えれば省人化効果が拡大する。また、クローラダンプの荷台位置を検知し、車体への接触を回避しつつ円滑な積み込みが行えた。
今回の検証により、自動化を前提とした建設現場で、自律ショベルとクローラダンプの連携による土砂搬出自動化の実用性が評価できた。3社は今後、安全性や信頼性、保守運用性の向上を図り、実用化と本格導入に向けた開発を加速させる。
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