NITACOは、建設業の受注数と受注残の状況を調査した。直近1年の受注数では増加傾向が約5割となり、回復傾向や発注環境の改善がみられつつも、一部で横ばいや減少の回答もあり、地域や企業規模で差が生じている。受注残では、半数超が51.3%が増加と答え、施工体制や人材不足で工事消化が追い付いていない実態が明らかになった。
NITACOは、「建設業の受注数と受注残に関する調査」の結果を発表した。2026年2月18〜25日にオンラインで実施し、建設業の従事者238名が回答した。
直近1年の受注数は「大きく増加した」が7.1%、「やや増加した」が44.5%で、合計すると51.7%だった。一方で、「横ばい」は34.5%、「減少した」は13.9%だった。
受注残は「例年よりかなり多い」が8.4%、「やや多い」が42.9%。合計すると51.3%が例年より多かった。「例年並み」は33.6%、「少ない」は15.1%だった。
受注残の増加は需要の高さを示す一方、施工体制や人材不足の影響で工事消化が追いついていない可能性がある。工程管理や施工力向上に加え、人材確保やDX活用による生産性向上が課題となっていることがうかがえる。
受注数の増減要因では、「民間設備投資/建設需要の変化」が42.0%で最も多い。次いで「人手不足による受注調整」が32.4%、「資材価格/コスト上昇」が29.8%、「公共工事発注量の変化」が28.2%だった。
民間需要の変化に加え、人手不足による受注調整が上位に挙がり、施工能力が受注機会に影響している実態が浮き彫りになった。資材価格上昇も受注判断に影響し、コスト管理や人材育成、DXによる生産性向上の重要性が高まっている。
受注残の増減理由では、「人材不足/施工能力の制約」が37.4%で最多。次に「発注量の増減」が36.1%、「コスト上昇による受注抑制」が27.7%、「景気/市場環境の変化」が22.3%と続いた。
結果からは、人材不足が受注残に直接影響している点が明確となり、需要があっても施工体制が追いつかない構造的課題が示唆される。解決には、技能者育成や業務効率化、ICT施工の活用など、生産性向上施策が重要になるとみられる。
同社は今回の調査を受けて、需要に施工体制が追いつかない構造的な課題が生じていると指摘。業務効率化や技能者育成、ICT施工の活用といった生産性向上施策があらためて重要になるとした。
調査期間:2026年02月18〜25日
調査対象:建設業の従事者
調査方法:Webアンケート
有効回答数:238サンプル
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