映像の収集や管理は、産業用デジタルカメラメーカーXacti(ザクティ)の「Xacti Live」を活用。現場とオフィス間の効率的な情報共有を「遠隔支援」「映像記録」する遠隔支援ソリューションだ。
Xacti製ウェアラブルカメラは、小型かつ軽量ながら独自のブレ補正と水平維持機能を搭載し、作業員の動きによる揺れや傾きにも影響されず安定した映像を記録できる。超広角撮影が可能な360度カメラを現場に設置することで、現場全体を俯瞰的に確認することも可能だ。ブース担当者は「細かいところは作業員のウェアラブルカメラの映像で、現場全体の状況は360度カメラの映像で、それぞれ確認できるため、遠隔からも安心して支援ができる」と話す。
音声情報には、BONX(ボンクス)の音声コミュニケーションサービス「BONX WORK」を採用。「スノーボード中に仲間と会話したい」という思いから生まれた独自デバイスは、騒音環境に強く、常時騒音がある建設現場でも発話者の声を明瞭に拾う。発声をトリガーに自動で通話のオン/オフを切り替え、ハンズフリーでの常時通話を可能にする。担当者は「高い騒音のある場所でも問題なく会話ができた。逆に静かすぎて本当に現場にいるのか、と驚いたとの評価を得ている」とPR。
また、「位置情報、映像情報、音声情報を統合的に管理することで、離れた場所からでも現場の状況を“見える化”し、業務効率化や省人化に寄与する」と語る。
鉄道会社と共同で実施した線路設備保全業務の改善検証では、一部区間で約30%の作業時間削減を達成した。また、サービスの新たな可能性も開かれという。「当初想定していたのは、現地と事務所をつなぐことだった。しかし、高精度GNSSを使うことで、修繕箇所の登録にも役立った。人だけでなく、モノの位置の確認にも使えることが明らかになった」と語る。実証を終えて、今後はさまざまな外部で作業をする業態のクライアントに提案して、商用化を進めていく予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10