福島駅東口地区の再開発事業で、建設コスト高騰を受け、2022年から見直しが進められていた基本設計が公表された。店舗やオフィスから成る10階建て施設の民間エリアと、最大1500人収容の計7パターンに可変する公共ホールや会議室の公共エリアで構成する。
福島市と福島駅東口再開発組合は、福島駅東口地区の再開発事業で、基本設計が2025年7月に概成したと公表した。2025年9月11日に市は、再開発エリアの仮囲いにイメージパースの掲出と、駅西口のエールビジョンや駅東口のビジョンで再開発プロジェクトを紹介する動画の放映を発表している。
新設する複合棟は、店舗やオフィスを備えた民間エリアと、公共ホールや会議室を備える公共エリアで構成。民間エリアは地上1階〜10階で高さ52.5メートル、延べ床面積1万6900平方メートル。公共エリアは地上3階建て(一部4階)で、高さ29.5メートル、延べ床面積1万4500平方メートル。
他に、延べ床面積1万7500平方メートルの駐車場棟、延べ床面積9700平方メートルとなる100戸程度の住宅棟も建設する。
公共エリアで中心となる「フレキシブル・ホール」は、最大1500人を収容。3つの長方形ホール(ホールABC)と、長方形ホール同士をつなぐ2つの可変スペースを組み合わせ、計7パターンのサイズに変えられる「雁行型ホール」とした。長方形ホール間は、可動間仕切りが二重に斜めに入り、高い遮音性も確保。移動観覧席と移動ステージで、カンファレンス形式、アリーナ形式、ファッションショー形式など自由なレイアウトに対応する。
ホールABCの天井には、照明や音響の設備を吊(つ)り下げる器具「グリッドバトン」を採用し、格子状に組み合わせることで自由に設置できる。
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