2024年10月に国内での販売が始まったハンディ型3Dレーザースキャナー「NavVis MLX」は、狭所や高所、複雑な構造物の計測に適している。
VLX3と同等の高性能LiDARを1台搭載し、前方2台のカメラで映像を解析するビジュアルオドメトリ技術を採用。自己位置推定の精度が高く、入り組んだ空間でも正確にマッピングできる。基準点を使った座標変換機能も備え、据え置き型では難しかった現場への対応力が強みだ。
持ち上げる、傾ける、横向きにするなどの姿勢でもデータが歪まない。計測中はハーネス使用により長時間作業でも負担が少なく、リュック型ケースに収納して持ち運べる。工場やプラントの保全業務など、多様な現場の高速3Dスキャン用途で活躍が見込まれる。
「測量現場では、従来は据え置き型の地上型スキャナーが主流だ。据え置き型は、精度は高いものの、作業時間が長くなってしまう。VLX3やMLXは、品質を保ちながら大幅な作業時間の短縮が実現する」とブース担当者は語る。
一般的に、スキャンは速度を上げれば精度が落ち、精度を追求すれば時間がかかる。だが、今回の2機種はそのトレードオフを克服し、現場の効率化に直結する性能を備えている。
構造計画研究所は、2002年からイベント「KKE Vision」を主催している。大学や研究機関と実業界をつなぎ、分野横断的な知見を共有する場として継続的に開催してきた。他にも多様な分野の研究者を招き、最先端の知見を紹介する講演会などを定期的に開催している。
今後は、こうしたイベント活動を通じて、NavVis製品の特長や可能性をさらに広く発信し、多様な現場への導入を後押ししていく考えだ。「今後も研究と実務をつなぐハブとして、最新技術を分かりやすく伝えていきたい。現場の生産性を高める有効な手段として、NavVis製品の普及を進めていく」(担当者)。
最新の測量機器が、精度と使いやすさを兼ね備えたとき、DXは一気に加速する。構造計画研究所が提供するNavVisのソリューションは、これからの建設DXの一歩を力強く後押ししてくれそうだ。
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