長谷工コーポレーションが東京都目黒区で建設していた、上階4層専有部を木造/RC造のハイブリッド構造とした賃貸マンション「ブランシエスタ目黒中央町」が完成した。
長谷工コーポレーションは2025年5月20日、東京都目黒区で上階4層専有部を木造/RC造のハイブリッド構造とした賃貸マンション「ブランシエスタ目黒中央町」が完成したと発表した。一部木質化によりCO2を約603トン貯蔵できると試算している。また、環境配慮型コンクリートの採用により、同規模の建物と比較して約570トンのCO2排出量を削減した。
ブランシエスタ目黒中央町は地上7階建て、101戸で構成され、敷地面積は約2670平方メートル、延べ床面積は約7220平方メートル。1〜3階をRC造、4〜7階を木造/RC造のハイブリッド構造とした。竣工は2025年3月。
上階4層は木造部分をRC造で囲む配置により、木造住戸全ての壁を非耐力壁とすることを可能にした。これにより間取りの自由度や更新性が向上。101戸のうち36戸が木造住戸で、そのうち5戸がメゾネットタイプだ。同規模の全層RC造と比べて約23%の重量軽減を実現した。
RC部分には独自開発の環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」を利用し、従来コンクリート比でCO2排出量を約20%削減している。
木造部分の専有部では在来木軸工法による「木造高遮音二重床システム」を採用して遮音性能を高めた。また、強化石こうボード2枚張りの耐火被覆によって1時間耐火構造とし、建築基準法の耐火性能を確保した。
1階の共用部には居住者向けのフィットネスルームやワークラウンジを設置した。住戸の一部には、長谷工グループの可動収納ユニット「UGOCLO Plus(ウゴクロ プラス)」を採用し、多様なライフスタイルへの対応を図った。
設計・施工は長谷工コーポレーション、木造箇所の施工は長谷工グループの細田工務店が手掛けた。物件は、木造化技術を活用したプロジェクトを支援する国土交通省の補助事業「令和4年(2022年度)第3期優良木造建築物等整備推進事業」に採択されている。
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