大成建設は2025年3月期連結決算を発表した。大型建築案件の進捗で売上高は2兆1542億円、営業利益は1201億円となり増収増益を確保した。受注高も2兆4375億円へ拡大した。
大成建設は2025年5月13日、2025年3月期連結決算を発表した。土木/建築事業の豊富な手持ち工事が順調に進捗し、売上高は前期比22.1%増の2兆1542億円となった。営業利益は353.8%増の1201億円、経常利益は245.7%増の1345億円、親会社株主に帰属する当期純利益は207.5%増の1238億円と大幅な増益となった。
完成工事高は前期比23.3%増の1兆9751億円、開発事業等も同9.8%増の1790億円と伸長した。受注高は建築事業で複数の大型工事を受注したことなどから前期比24.2%増の2兆4375億円となった。前期にM&Aを実施したピーエス・コンストラクションと佐藤秀が期首から連結決算に組み入れられたことも影響した。
セグメント別では、土木事業の売上高が前期比22.9%増の6639億円、営業利益は同42.5%増の875億円となった。建築事業は売上高が同22.7%増の1兆3999億円、営業利益は前期マイナス561億円の赤字から113億円の黒字へと回復した。不動産開発事業は売上高が同6.2%増の1467億円、営業利益は前年並みの234億円だった。
2026年3月期の業績見通しについては、今期の反動から減収減益を予想している。売上高は前期比9.0%減の1兆9600億円、営業利益は同15.9%減の1010億円、経常利益は同21.9%減の1050億円、純利益は35.4%減の800億円を見込む。ただし、単体建築事業での受注時採算の改善が進むことから、売上総利益は前期の2310億円並みを維持し、2270億円となる見通し。
また、中期経営計画における総額3500億円の3カ年投資計画については、初年度となる2024年度の実績は668億円で、進捗率は約19%となった。開発事業での回収が前倒しされた影響を除くと、進捗率は33%に達している。
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