東京ガスは、業務用ビル向け中央監視システム(BAS)事業の強化に向け、BASの設計、導入、保守を手掛けるトラストエンジを子会社化した。東京ガスが提供する「Joy」シリーズを核にしたBASを、ソフト開発から現場導入、保守までワンストップで提供し、ビル管理支援の体制を強化する。
東京ガスは2025年4月1日、業務用ビル向け中央監視システム(BAS)事業の強化を目的に、計装工事会社のトラストエンジの発行済み株式を100%取得し、子会社化したと発表した。
トラストエンジは業務用ビル向けのBASの設計、施工、保守を一貫して手掛けている。これまで東京ガスが展開する現場業務効率化支援ソフトウェア「Joy」シリーズを活用したBASを、多数の業務用ビルに導入してきた実績がある。
今回の子会社化により、東京ガスは顧客との接点や課題把握など自社の強みを生かしつつ、Joyのソフトウェア開発からBASの導入、保守までをワンストップで提供できる体制を整えた。
Joyシリーズは、ノーコードで監視システムを構築できる「JoyWatcherSuite」をはじめ、現場帳票のデジタル化を支援する「JoyCoMES Re」、生産計画システムを構築する「JoyScheduler」、クラウド型でデータの遠隔監視を可能にする「JoySmartView」などで構成される。現在、主力のJoyWatcherSuiteは国内で約3万6000ライセンスが利用されている。
Joyの活用により特定メーカーに依存しないオープンシステムとすることで、ライフサイクルコスト低減と高い柔軟性を実現する。Joyを活用したBASは、東京ガスのソリューション事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」の下で展開する。
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