東京建物は、千葉県船橋市で物流施設ブランド「T-LOGI」シリーズの開発用地約5000平方メートルを取得した。首都圏での食品系ECのニーズの高まりを受け、延べ床面積約9917平方メートルの冷凍/冷蔵物流施設を2027年の完成を目標に開発する。
東京建物は2024年12月4日、千葉県船橋市に新たな物流施設の開発用地約5000平方メートルを取得したと明らかにした。
計画地は、地名地番で千葉県船橋市南海神一丁目1896番9他の敷地面積約4958平方メートル。京葉道路の船橋ICから約0.6キロ、東京都心から約20キロ圏に位置し、都心をはじめとした首都圏全域への配送拠点として優れた立地。
今後、冷凍/冷蔵機能を実装した賃貸物流施設「(仮称)T-LOGI船橋南海神」として開発を進め、2027年の竣工を目指す。東京建物が開発する冷凍/冷蔵仕様の物流施設としては、埼玉県児玉郡上里町の「T-LOGI本庄児玉」、大阪市港区の「(仮称)T-LOGI大阪弁天町」に次ぐ第3弾となる。
冷凍/冷蔵物流施設は、荷主企業による自社所有開発が主流で、一般的な物流施設と比較すると機能性の高い賃貸施設の開発例がまだ少ない。一方、食品系ECの伸長や老朽化した冷凍/冷蔵物流施設の建て替え、使用中止による移転、物流効率化を目的としたコールドチェーンネットワークの再構築などを背景に、消費地となる都心部に近接した立地のものを中心とした冷凍/冷蔵物流施設の賃貸ニーズは今後一層高まると予想されている。
こうしたニーズに応えるため、東京建物は冷凍/冷蔵機能を実装した賃貸物流施設開発事業を拡充している。2020年6月に「T-LOGI」シリーズ第一弾となる「T-LOGI久喜」の開発以降、継続して賃貸物流施設の開発を進めている。多くの企業が物流開発事業に参入する中、物流業界のさまざまなニーズに沿った立地選定や顧客の声に真摯に向き合った商品企画に加え、物流施設では希少であるCASBEEのAランク以上取得、太陽光発電による余剰電力の他施設への送電など、付加価値の高い物流施設としてT-LOGIシリーズを展開している。2024年11月現在で、そのプロジェクト数は30以上に上る。
特に千葉湾岸エリアは都心近接で港湾にも近いことから、物流施設ニーズが高く、東京建物では「T-LOGI習志野」「T-LOGI千葉北」をはじめ、複数の物流施設を開発している。今回、千葉湾岸エリアに冷凍/冷蔵機能を実装した賃貸物流施設メニューを加えることで、都心配送向けの食品保管ニーズなど、増加する冷凍/冷蔵ニーズに対応可能になる。
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