ゼネコンの特許を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「特許資産規模ランキング2024」で、1位は鹿島建設、2位は大成建設、3位は大林組の順となった。また、ハウスメーカーのランキングでトップ3は、積水ハウス、大和ハウス工業、ミサワホームだった。
パテント・リザルトは、ゼネコンの特許を対象に各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価し、「ゼネコン業界 特許資産規模ランキング2024」をまとめ、2024年11月29日に公表した。集計の結果、1位は鹿島建設、2位は大成建設、3位は大林組となった。
1位の鹿島建設で注目度の高い特許は、「摺動材を長尺化する場合でも安定した性能を発揮できる摩擦ダンパ」や「主桁の上に順次プレキャストコンクリート製の床版を設置することで高効率に橋梁(りょう)を構築する方法」。
2位の大成建設は、「建物の施工計画立案時に適切なクレーンを自動選定するクレーン計画支援システム」や「1,4−ジオキサンと他の有機化合物を効率的に処理できる汚染水処理方法」に関する技術などがあった。
3位の大林組は、「金属異物の検知と除去により容器の破損を防止する汚染土分別処理システム」や「高耐火性を有する鋼材用の木質耐火被覆材」など。
4位の清水建設は、JFEスチールと共同保有の「鉄骨梁付近の大きな開口を有するコンクリート床スラブの変形能力を確保する床スラブ付き鉄骨梁」、5位の竹中工務店は「木質耐火被覆材の脱落を抑制する鉄骨部材の耐火被覆構造」がある。
ランキングは2023年4月1日から2024年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計している。
2024年12月2日には、ハウスメーカーを対象とした特許資産規模ランキング2024を公表。1位は積水ハウス、2位は大和ハウス工業、3位はミサワホームとなった。
1位の積水ハウスの注目度の高い特許は、「遮音性能をより改善することができる間仕切壁の遮音構造」や「マイクロ飛沫感染への対策を講じた住宅」がある。
2位の大和ハウス工業は、「木造建築物等への組み込みに適した座屈拘束ブレース」やオーテックとの共同保有「着衣者の上半身と下半身に個別に装着可能な安全帯部品を備えた作業衣」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられる。
3位のミサワホームは、「耐力壁と支持部材の接合を強化することで木造建物の耐震性を確保する耐力壁構造」や「量産に適した居住用ユニット」など。
4位のトヨタホームは、「屋内への採光の効率を高めつつ、構築作業の簡略化を図ることができるユニット建物」、5位の旭化成ホームズは「異なる梁断面を有する梁部材と柱部材を容易に固定できる、柱部材、梁部材、及び建物」。
詳細については、パテント・リザルトの特許資産規模ランキングデータ「ゼネコン 特許資産規模ランキング2024」と「ハウスメーカー 特許資産規模ランキング2024」として有料でデータ提供されている。
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