今回のSmariと宅配ボックス、インターフォンとの組み合わせで、オートロックのマンションでも自宅前のボックスまで集荷可能になり、宅配業者にとっては再集荷の無駄が無くなる。発送側でもメルカリで商品が売れたら、ボックスに貼られたQRコードからSmariのスマホアプリにアクセスして発送手続きをするだけなので、これまでのコンビニへの持ち込みや手書きの送り状記入などの面倒ごともなくなる。
宅配ボックスのe-COMBO LIGHTは、パナソニック エレクトリックワークス社 電材&くらしエネルギー事業部の製品。内部はPP(ポリプロピレン)樹脂のビールケースに似た構造で、外部はヘルメットに使われるASA(アクリレートスチレンアクリロニトリル)樹脂+色褪(あ)せ防止素材の二重とし、上面で90キロ以上、側面60キロ以上の強度に耐える。電子錠は単三電池6本の電池式で電気工事が要らず、接着剤でカンタンに取り付けられる。ラインアップも缶ビール24缶×2ケース相当のミドルタイプと米20キロ1袋分のラージタイプがあり、カラーバリエーションも7種類から選べる。
既にe-COMBO LIGHTを設置しているマンションであれば、パナソニック ハウジングソリューションズ 外廻りシステム事業部が開発したマンション用インターフォンのClougeシリーズとAPI連携する。手順としては、Smariアプリ上で発行するワンタイムパスワードをヤマト運輸の宅配業者が使って、共用部のエントランスにあるClougeの操作画面で解錠モードに入り、オートロックを開ける。宅配ボックス前でもパスワードで電子錠を解除し、各住戸前で荷物を集荷できるようになる。
インターフォンのClougeシリーズは標準の「Clouge」と硬質ガラスを採用した高級感のある「Clouge SQUARE」の2タイプ。マンション居住者用の通常機能では、無料のスマホアプリで外に居ながらの来客応対や自動応答のオートコンシェルジェなどが備わっている。
今後の展開についてパナソニックは、「e-COMBO LIGHTは2023年4月から現在までで数千台の実績があり、メルカリ全国対応とマンションのオートロック解錠で1年後には1万台の導入を目標としたい」と展望を示す。
三菱商事は、「ヤマト運輸の協力で全国対応が可能となり、これからはサービサーにも提案していきたい。消費者の荷物発送ニーズに応えるとともに、宅配ボックスの設置率を高め、2024年問題やドライバー不足、再配達削減などの社会課題の解決につなげていきたい」と抱負を語った。
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