清水建設は、「中期DX戦略<2024−2026>」を発表した。今後戦略に基づき、DX推進のコアとなる社長直轄組織を設立する他、高度なITツールを活用して業務改善を推進する「デジタル活用人財」2000人以上の育成、社内外のデータをワンストップで活用できるデータ基盤の整備などを進める。
清水建設は2024年7月31日、2024〜2026年度を期間とする「中期DX戦略<2024−2026>」を発表した。「業務プロセス改革の実行」と「データを生かし切る経営」の実現に向けて、DXによる機能連携を強化する。DX推進のコアとなる社長直轄組織を設立する他、高度なITツールを活用して業務改善を推進する「デジタル活用人財」2000人以上の育成、社内外のデータを集約しワンストップで活用できる新たなデータ基盤の整備などに取り組む。
新たに策定した中期DX戦略では、重点施策として「組織横断体制の構築」「人財の育成/採用」「環境変化に強い基盤の整備」の3点を掲げた。
「組織横断体制の構築」では、経営視点でDXを推進する社長直轄の組織を設立し、施策の推進役となる高度なデジタルスキルを持つ人財を招集する。新組織では、社外パートナーとの連携も想定している。事業/部門間の人財ローテーションにも取り組む。
「人財の育成/採用」では、役員と従業員のデジタルリテラシーを底上げし、DX推進の核になる専門人財を社内で育成する。具体的には、集合研修とeラーニングによる「デジタルリテラシー教育」を全従業員に実施し、デジタルに関するマインドと基礎スキルの向上を図る。さらに、計画期間中の3年間で、デジタル活用人財を2000人以上、データとデジタル技術を活用して業務変革や新規ビジネス創出をリードする「DXコア人財」を120人育成し、全部門に配置する。高い専門性と貢献性が期待される高度DX人財の採用も進める計画だ。
「環境変化に強い基盤の整備」では、機能や業務ごとに分散する社内外のデータを集約したデータプラットフォームを整備する。また、部門横断の連携強化に向けて、各事業の業務プロセスを再構築/標準化してデータの構造化を図る。これにより、経営の意思決定に役立てられるデータ利活用基盤を構築する。
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