総務省の住宅/土地統計調査の速報集計によると、2023年10月1日時点の国内の空き家数は900万戸で、調査開始以来最多となった。1993年時点の448万戸から、30年間で倍増した。空き家率も過去最高の13.8%に達した。
総務省は2024年4月30日、住宅/土地統計調査の速報集計を発表した。2023年10月1日時点の国内の空き家数は900万戸で、2018年に実施した前回調査から51万戸増加し、調査開始以来最多となった。1993年調査時の448万戸から30年間で倍増したことになる。
空き家数のうち、賃貸用/売却用と別荘などの二次的住宅を除く空き家は385万戸で、前回調査から37万戸増加し、総住宅数に占める割合は5.9%になった。
また、国内の総住宅数は6502万戸で、前回調査から261万戸増加し、過去最多だった。都道府県別では、東京都が820万戸と最も多く、大阪府493万戸、神奈川県477万戸が続いた。前回調査からの総住宅数の増加率は、沖縄県が7.2%と最も高く、次いで東京都が6.9%、神奈川県と滋賀県が5.9%だった。
国は、適切な管理をせずに空き家を放置すると、倒壊や不法侵入などにより、地域全体に悪影響を及ぼす可能性があるとして、空き家対策を近年強化している。
2023年12月13日には、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部改正法が改正され、そのまま放置すると倒壊などの恐れがある「特定空家」に加え、窓や壁が破損しているなどの管理が不十分な状態の「管理不全空家」も市区町村の指導/勧告の対象になった。行政の指導を受けても従わずに、対策を取るように勧告されると、固定資産税などの軽減措置(住宅用地特例)が受けられなくなる。
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