“麻布台ヒルズ”が第1回「脱炭素都市づくり大賞」受賞 AIのエネ最適化など評価：スマートビル

森ビルが管理運営する「麻布台ヒルズ」が、第1回目となる「脱炭素都市づくり大賞」にて最優秀賞「国土交通大臣賞」を受賞した。街づくりGXを推進する特に優れた事業として、AIを用いたエネルギー利用の効率化や緑地創出の取り組みなどが評価された。

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　森ビルが管理運営する「麻布台ヒルズ」が、第1回「脱炭素都市づくり大賞」で最優秀賞の国土交通大臣賞を受賞した。

　脱炭素都市づくり大賞は、国土交通省と環境省が2030年度ネットゼロを目指す脱炭素型の都市開発事業を表彰すべく2023年度に創設。初回となる今回は、2024年2月13日に国土交通大臣賞と環境大臣賞の他、特別賞4件を発表した。

街全体にエネルギーを供給する高効率エネルギーセンターにAI導入

麻布台ヒルズ　出典：森ビルプレスリリース

　各賞のうち国土交通大臣賞は、良質な都市の緑地を創出／維持し、熱利用を含む質の高いエネルギー面的利用やデジタル活用で、効率的なエネルギー供給を行い、効果測定を行うなど、特に優れた街づくりGXなどの取り組みを行っている事業に対して贈られる。

　麻布台ヒルズは、「RE100（Renewable Energy 100％）」に対応する再生可能エネルギー電力を街全体で100％供給。エネルギーセンターにAI（人工知能）を導入し、気象予報や運転実績データをもとに負荷を予測して、最適な運転計画で電気や熱を事業地内の複数のビルに供給している。

麻布台ヒルズにおけるエネルギーの面的利用イメージ　出典：森ビルプレスリリース

　事業地内のビルは、国の定める基準値と比べて約3割のエネルギー削減。気温に比べ「夏は冷たく、冬は暖かい」温度特性を持つ下水の熱を回収して、冷暖房の熱源の一部に利用することで、年間70トン程度のCO2排出量を抑制するという。

　緑地に関しては、約6000平方メートルの中央広場に加えて屋上、壁面など合計約2.4ヘクタールの緑化空間を整備した。約320種の植栽のうち、チガヤ、ケヤキ、イロハモミジといった在来植物が6〜7割程度を占める。

緑化空間イメージ　出典：森ビルプレスリリース

　果樹園では、収穫時に人々が触れる機会を設けた。菜園では、街の商業店舗などの施設と連携したプログラムを計画し、コミュニケーションや体験の場として活用している。

果樹園イメージ　出典：森ビルプレスリリース