東京都中央区京橋の「ブラザー東京ビル」の改修工事が完了した。改修に伴って使用電力の最適化や再エネ化を行い、ブラザーグループの拠点として初めて「ZEB Ready」認証を取得した。
ブラザー工業は2024年1月16日、ブラザー東京ビル(東京都中央区京橋3丁目)の改修工事が完了したと発表した。改修工事に伴い、高効率設備への切り替えによる省エネ化、太陽光パネル設置による使用電力の一部再エネ化を図り、ブラザーグループの拠点として初めて「ZEB Ready」認証を取得した。
ブラザー東京ビルは2010年に完成した9階建てのオフィスビルで、主にブラザー販売の東京事業所として使用されている。空調設備などが更新時期を迎えたため、2023年9月から12月にかけて改修工事を行った。
今回の改修工事では、断熱性能向上を目的にサッシを二重化した他、高効率な空調設備への切り替えや、換気量制御のためのCO2センサー導入、屋上への太陽光パネル設置などを行った。工事完了後の建物全体の基準一次エネルギー年間消費量は、改修前と比較して50%以上削減が可能だ。また、水素を燃料とする自社製の燃料電池を導入した。災害発生などの緊急時のバックアップ用電源として活用するとしている。
ブラザーグループは2024年度までに、CO2排出量を、スコープ1と2(自社排出量)で2015年度比47%排出削減(絶対値)、スコープ3(サプライチェーン排出)で15万トン削減する目標を掲げる。達成に向けて、省エネ/創エネ活動やCO2フリー電力の活用、製品の省エネ性能向上などを推進している。
ブラザー工業は今後、ブラザー東京ビルに続き、2026年竣工予定の瑞穂工場(名古屋市瑞穂区)の新社屋についても環境負荷の少ない設計とする計画で、「ZEB Ready」や「ZEB Oriented」の取得を目指す。
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