西松建設はクェスタと共同で、建設現場の巡回中に携帯端末から安全看板を作成できるアプリを開発した。看板の印刷、指示書の作成時間を半減するとともに、設置忘れも防ぐ。
西松建設は2024年1月12日、建設現場向け製品/サービスを展開するクェスタと共同で、現場の巡回中に安全看板を作成し、携帯端末から直接プリンタで印刷できるアプリ「ぱっと看板ナビ」を開発したと発表した。看板と指示書の作成に関する労働時間を従来比で約50%短縮する。また、看板の設置忘れを防ぐことで安全な現場運営につなげる。
今回開発したアプリでは現場技術者の巡回中に、携帯端末から図面にピンを立て、安全看板の種類の選択や、看板の設置場所を記した指示書の作成ができる。作成したデータは、現場事務所に戻ってから、PCを使わずに直接プリンタで印刷が可能だ。また、指示書はアプリから直接、メールやチャットで現場事務所にいる職員に送信でき、遠隔で看板掲示までの準備もできる。
多様な労働者が働く建設現場では、危険箇所を「見える化」する安全看板が重要な役割を果たす。一般的に、安全看板の設置は、現場技術者が注意喚起が必要な場所を現場巡回中に記録し、事務所に戻った後にPCで印刷した自作の看板を作成するか、安全用品を製作する企業に発注する。併せて現場作業員向けに、設置場所を記した指示書も作成する。こうした安全看板に関する作業は現場技術者の負担になっていた。
今回開発したアプリの導入により、安全看板の確実な設置と業務省力化を推進するとともに、建設現場の安全管理水準の向上を図る。今後は、西松建設の建設現場でのアプリの導入を拡大するとともに、品質管理や作業指示の作成などに応用できる機能を拡張する。将来的には全社展開を通じて、建設業界全体への展開を目指す。
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