HARUMI FLAG、板状マンション2690戸が完成 2024年に入居開始プロジェクト(3/3 ページ)

» 2023年12月12日 18時30分 公開
[黒岩裕子BUILT]
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街区を超えて一元管理する管理組合を構成

中庭にある児童遊具ゾーン 中庭にある児童遊具ゾーン

 HARUMI FLAGの分譲街区は公道をまたいだ3つの街区(SEA VILLAGE、SUN VILLAGE、PARK VILLAGE)で構成されるが、街運営の仕組みやサービスの均一化を目的に3街区一体となった「全体団地管理組合」を組成する。

 管理組合の構成にあたっては、街全体の管理拠点となるPARK VILLAGEのFLAG COREと、建設中の2棟のタワー棟「SKY DUO」48階の「スカイラウンジ」を共有資産とした。

 建物や設備などの一般的な維持管理は街区ごとの管理組合で行うが、中庭のメンテナンスやセキュリティなどを街区を越えて一元管理していく。

東京2020大会選手村としてのレガシー

東京2020大会で使用された矢羽根が街のデザインの一部として街に残る 東京2020大会で使用された矢羽根が街のデザインの一部として街に残る

 HARUMI FLAGは東京2020大会の選手村を経て開発された街として、その名残や理念などを活かすように設計した。街の中には噴水広場や街の入り口のサインなど、東京2020大会を記念するモニュメントや大会当時の看板などが保存されている。

 「選手村として求められる様々な機能を満たすには一定の開発規模が必要であり、逆にこれらを街機能に転換することでバランスよく生活費必需機能が整備されている」(古谷氏)として、大会時にスポーツジムや医療施設などの複合施設だった場所は商業施設(2024年3月開業予定)として利用され、選手や関係者向けの食堂として使用されていた場所では「晴海西小学校」「晴海西中学校」(いずれも2024年開校予定)の建設が進んでいる。各国の選手団を受け入れるために1万8000ベッド分のスペースが確保されていた宿泊棟は、新たな住宅として生まれ変わった。

選手や関係者向けの食堂として使用されていた場所では小中学校の建設が進む 選手や関係者向けの食堂として使用されていた場所では小中学校の建設が進む

 今後、HARUMI FLAG周辺では、BRT(バス高速輸送システム、2024年春本格運行予定)や路線バスの停留所、コミュニティサイクルポート、船着き場などを備えた「マルチモビリティステーション」が2023年度内に完成。2024年4月には、図書館や中央区の特別出張所などの行政施設も開設予定だ。

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