フェーズドアレイ-UT(PA-UT)法では、フェーズドアレイ-UT(PA-UT)法の原理と特徴を2枚のパネルで解説。パネルによると、フェーズドアレイ-UT(PA-UT)法とは、複数の超音波振動子を持つアレイ深触子から、検査対象部位に適した超音波ビームを当て、得られた波形データから減肉部や傷などの欠陥部を画像化する技術。
その横に設けられた自動走行スキャナーによる連続肉厚測定のコーナーでは、フェーズドアレイ超音波技術と、二分割アレイ探触子、自動走行スキャナーを組み合わせたソリューションを披露した。
「肉厚測定は通常、点測定。自動走行スキャナーのであれば、連続して肉厚測定できるため、腐食状態を広範囲に可視化できる」(ブース担当者)。スキャナーには強力な磁輪がついており、鋼製の対象物に吸着して走行し、測定するため、プラントの高所にある配管でも、足場の架設をすることなく全周点検できるという。
上記のソリューションとは別に、ブースの一角で多くの来訪者の注目を集めていたのが、「鉄鋼構造物用高所作業ロボット」だ。
高所作業ロボットとは、2022年8月に住友重機械工業が開発を発表した磁気吸着式移動ロボット。球状車輪内の磁石の力を利用しながら、鉄鋼の壁面を毎秒176ミリで移動する。本体中央がねじれるように回転できる機構を持つことで、壁〜天井といったコーナー部の連続移動や柱やパイプといった曲面でも、難なく走行する。外観検査だけでなく、溶接作業や高所での切断作業など、ドローンでは困難な作業での利用を見込む。「現在も開発が続けられており、2024年度中のサービス提供を目指す」(ブース担当者)。
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