安心計画は、住宅業者が施主に提出するプレゼンボードを自動作成するAIクラウドサービス「マイホームロボ」に、生成AI「ChatGPT」を実装し、住宅プラン提案時の案内文を自動作成する機能を搭載した。
安心計画は、自社サービスの「マイホームロボ」に、OpenAIが提供する「ChatGPT」を活用して、プラン提案時の案内文を自動作成する機能を搭載したと2023年5月に発表し、「マイホームロボ powered by ChatGPT版」として提供している。
マイホームロボは、住宅事業者が施主に提出するプレゼンボードを自動作成するAIクラウドサービスで、Webマーケティングを得意とする住宅会社のLib Workと共同開発した。
新型コロナウイルス感染症の影響で、住宅事業者におけるデジタル化の流れが加速した。今では、リアルな対面営業の前に、YouTubeやInstagramによるプレ営業といわれるWeb上での事前案内が当たり前となり、その後にリアル展示場へと誘導する手法が一般的になった。
また、昨今の施主はインターネットで効率的に情報収集して、訪問する住宅事業者を事前に絞り込むため、これまで営業パーソンによる対面活動で成果を上げてきた住宅事業者が集客に苦戦する状況も増えてきている。
そこで、マイホームロボはプレ営業の段階から施主との接点を増やし、リアルな来場を促す仕組みで、住宅事業者の早期受注を支援してきたが、今回は施主の興味をより引く提案を可能にすべく、マイホームロボとChatGPTを連携させた。これにより、営業や設計の担当者のファーストプラン作成時間を短縮しながらも、受注率の向上が期待できる。
マイホームロボは、施主にアンケートに答えてもらうことで、その答えに沿った適切なプラン候補をAIが選びだす。営業担当者は、プランの中から絞り込んで最終の提案書を作成するが、ChatGPTとの連携により、提案書に施主のアンケート回答に応じた提案コメントを自動で記載する。
なお、ChatGPTの回答内容は、マイホームロボに蓄積されたプラン情報と施主のアンケートをベースにしている。マイホームロボは、全プランの特徴を文字データで保有しており、アンケートの内容に合わせてChatGPTが分かりやすいコメントを作成するため、施主それぞれに応じた提案コメントとなる。
そのため、経験や知識に乏しい若手の営業担当者でも、施主の要望に沿った適切な案内文の作成が短時間で可能となる。仮にベテランであっても、提案内容を言語化することが苦手な営業マンにとっては、強力なサポートツールと成り得る。さらに自動作成したコメントは編集も自由に行え、印刷用の提案書(PDF)だけでなく、スマートフォンで閲覧できるWebマイページにも掲載可能なので、リアル対面ではないリモート提案にも利用することで、アポイントが取りやすくなり、早期受注が見込める。
安心計画では、「マイホームロボ powered by ChatGPT版」を今後、全国の住宅事業者に提供していくが、2023年夏にはマイホームロボに登録された住宅プランを、ゲーム感覚で体験できる施主用スマホアプリもローンチ予定だ。
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