野原ホールディングスは、建設業界従事者1000人を対象に建設業界イメージ調査を実施した。その結果、最も深刻な課題は「人材不足」で56.5%となり、その主要因として働き方や給与(待遇)が挙がった。
建設DXに取り組む野原グループの野原ホールディングスは、2024年卒にむけた「全国の大学生1000人による建設業界イメージ調査」に続き、建設業界従事者1000人にも独自調査を実施し、レポートを2023年3月14日に公表した。
今回、調査を通して、「業界人の建設業界イメージ・課題」を探り、若手不足が深刻化する中、若手人材が魅力に感じる業界にするには何が必要かを考察している。
■建設業界のマイナスイメージの要因として、全国の大学生1000人および建設業界従事者1000人ともに上位に挙がっている「働き方や給与(待遇)」の改善が、若手人材の確保にとっての魅力的な業界への一歩
■建設業界で最も深刻な課題は何かを尋ねたところ、1位は「人材不足」で56.5%にのぼった。2位には「高齢化による技術継承」43.6%が挙がり、2項目が突出した結果となった
建設業界従事者と大学生の結果に大差なく、働き方や給与(待遇)にマイナスイメージがあることが分かった。
また、「デジタル化が進んでいない」「自由度が低い」については、建設業界従事者と大学生でイメージギャップが見られることが分かった。大学生よりも、実務に携わる業界従事者は、建設業界ではデジタル化は遅れていると捉えているようだ。
★連載バックナンバー:
『建設産業構造の大転換と現場BIM〜脇役たちからの挑戦状〜』
本連載では、野原ホールディングスの山崎芳治氏とM&F tecnicaの守屋正規氏が共著で、BIMを中心とした建設産業のトランスフォーメーションについて提言していく。設計BIMについては語られることも多いため、本連載では施工現場や建材の製造工程などを含めたサプライチェーンまで視野を広げて筆を進める。
建設業界従事者の「若い人材が少ない(43.6%)」に注目し、業種別で分類すると、現場に近い業種ほど「若い人材が少ない」とのマイナスイメージが強いことが分かる。
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