ヒューマンリソシアは、世界の建設人材について129カ国を調査し、調査結果を発表した。調査レポートによると、建設業就業者数は世界で増加している一方、日本の建設業就業者数は減少傾向にあり、給与額も減少していることが判明。また、日本の建設業は65歳以上の就業者の割合が世界で最も高く、高齢化が極めて深刻なだと改めて分かった。
総合人材サービス会社で、建設業向けの人材派遣・人材紹介・海外人材派遣サービスを展開するヒューマンリソシアは2023年3月2日、世界の建設人材を調査し、「世界の建設人材レポート2023」として発表した。
レポートは、国際労働機関(ILO)の統計データに基づき、「建設(Construction)」で就業している人を「建設人材」とし、各国の統計データなどを資料に分析している。
世界の建設人材について調べたところ、129カ国の合計では、推計約1億8000万人が建設業で就業している(図表1)。なお、日本で建設業で就業している人数は482万人で、世界8位の規模だった。
また、建設業で就業している人は、最新年の数値と前年数値を比較可能な94カ国では、年間約445万人増え、増加率は3.0%。
国別では、インドが339.6万人増加(8.7%増)、ブラジルが84.3万人増加(13.8%増)、米国が47.4万人増加(4.2%増)。中国は117.2万人が減少しているものの、94カ国中57カ国で増加となり、世界全体では建設業就業者は増えている。一方、日本は、前年の2020年より10万人減少(2.0%減)しています(図表2)。
業種を問わず、全就業者に占める建設業就業者の人数の割合を国別に比べると、世界で最も建設業就業者の割合が高いのは、カタールの35.4%で、サッカーワールドカップのスタジアム建設が背景にあると予測される(図表3)。日本は7.2%で、G7構成国で比較すると、建設業就業者が多いといえる。
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