電動インパクトドライバーでケーブルの圧着と切断を実現するアタッチメントとは?製品動向(1/2 ページ)

パナソニック エレクトリックワークス社は、電動工具ブランド「EXENA」シリーズの新製品として、電気工事業や建設業をメインターゲットにした5製品を順次発売する。

» 2022年11月11日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 パナソニック エレクトリックワークス(EW)社は、電動工具ブランド「EXENA(シリーズ)の新製品として、独自のアタッチメントシステム「ATTACH8※1(アタッチエイト)」に対応した圧着アタッチメント「EZ9HX502」やケーブルカッターアタッチメント「EZ9HX503」を2023年1月に発売し、電動ドリルドライバー「EZ1DD2」とキーレスチャックアタッチメント「EZ9HX504」の販売を同年2月に開始することを2022年11月8日に発表した。

 購買層は、電気工事業や建設業をメインターゲットに、売上目標はEZ9HX502が年間7200台、EZ9HX503は年間4800台、EZ1DD2は年間1万2000台、EZ9HX504は年間4800台を設定している。

※1 ATTACH8:45度刻みの角度で8方向にアタッチメントを取り付けられるシステム

独自のアタッチメントシステム「ATTACH8」の構造 提供:パナソニック EW社

 同日には都内で記者発表会を開いた。会場では、パナソニック EW社 エナジーシステム事業部 マーケティングセンター 商品営業企画部 パワーツール企画課 瀧本健一氏が、各製品について紹介した。

14、22、38、60平方ミリのケーブルに圧着が行える1.6キロのアタッチメント

パナソニック EW社 エナジーシステム事業部 マーケティングセンター 商品営業企画部 パワーツール企画課 瀧本健一氏

 パナソニック EW社の瀧本氏は、「経済産業省が発表した資料“電気保安人材の将来的な確保に向けて”によれば、2030年に、需要に対して電気工事士が5万人不足することが予想されており、業界では生産性の向上が求められている。一方、厚生労働省が公表した資料”外国人雇用状況の届け出状況まとめ”では、2021年時点で、11万人の外国人労働者が建設業界で働いていることが分かっており、簡単に使える工具の需要が高まっている。そこで、当社は、電動工具ブランドのEXENAを立ち上げ、工事を円滑に行える電動工具を発売してきた。2023年には、EXENAブランドの新製品として、EZ9HX502、EZ9HX503、EZ1DD2、EZ9HX504を発売する」とあいさつした。

電気工事士の需要と供給や建設業の外国人労働者数 提供:パナソニック EW社

 EZ9HX502は、手動圧着器と比較して作業時における身体への負担が小さく、油圧圧着器と比べ安価で軽い重さ1.6キロの圧着アタッチメントで、パナソニック EW社が2021年にリリースした充電式のインパクトドライバー「EZ1PD1※2」に取り付けることで、手軽にケーブルの圧着作業が行える。

※2 EZ1PD1:ATTACH8を搭載した充電式のインパクトドライバーで、軽く押し込むだけで本体にもアタッチメントにもワンタッチでビットを装着可能な「新ワンタッチビットロック方式」を採用している。

圧着アタッチメント「EZ9HX502」

 具体的には、状況に合わせて、14〜38平方ミリのケーブルに対応した付属品のオスダイスと60平方ミリのケーブルに使えるオスダイスのどちらかを装着することで、ケーブルのサイズに適した圧着が行える。

圧着アタッチメント「EZ9HX502」の概要 提供:パナソニック EW社
圧着アタッチメント「EZ9HX502」付属のアルミケース 提供:パナソニック EW社
圧着アタッチメントの利点 提供:パナソニック EW社
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