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» 2021年07月06日 07時00分 公開

パナソニック LS社が電動工具の新ブランド設立、次世代制御技術を搭載した工具を発売製品動向(1/2 ページ)

パナソニック ライフソリューションズ社は、電動工具の新ブランド「EXENA」を立ち上げた。EXENAでは、第1弾の製品として、フラグシップモデルとなる電動工具「Pシリーズ」の充電式インパクトドライバー「EZ1PD1」を2021年8月1日に発売し、ドリルドライバー「EZ1DD1」を同年9月1日に販売開始する。2021年冬には軽量コンパクトな「Lシリーズ」のローンチも予定している。販売目標は、「Pシリーズ」が年間7万台で、「Lシリーズ」は年間10万台としている。

[遠藤和宏,BUILT]

 近年、建設業では、既存の設備がある状態で施工するリニューアル・リフォームの工事が増加し、作業が難しい狭所の現場が増え、狭い場所で役立つ工具の需要が高まっている。また、業界では、人手不足や電気工事士の高齢化が深刻化しており、身体への負担や作業ストレスを低減するツールが求められてる他、外国人作業員が増大し使用しやすい工具が必要とされている。

経済産業省の「電気保安人材の将来的な確保に向けて」を基に作成された2020年度の電気工事士数の予測 出典:パナソニック ライフソリューションズ社

 上記のようなニーズを踏まえて、パナソニック ライフソリューションズ(LS)社は、電動工具の新ブランド「EXENA(エグゼナ)」を立ち上げた。EXENAとは、「EXPERT(熟練者)」「ENERGY(エネルギー)」「ENABLER(支援する者)」といった3つの言葉を掛け合わせた造語で「この世界に元気を灯すプロフェッショナルのために。」をブランドコンセプトとしている。今回のブランドでは、フラグシップモデルとなる電動工具「Pシリーズ」の一部を2021年8月1日に発売し、取り回しの良さを追求した軽量コンパクトな「Lシリーズ」を2021年冬に販売開始する。

Pシリーズのインパクトドライバーはヘッドサイズが98?

 Pシリーズは、充電式のインパクトドライバー「EZ1PD1」とドリルドライバー「EZ1DD1」で構成される。EZ1PD1は、ヘッドサイズが業界最短クラスの98ミリで狭所作業を円滑に行え、独自のアタッチメントシステム「ATTACH8(アタッチエイト)」を搭載しているため、45度刻みの角度で8方向にアタッチメントを取り付けられる。さらに、軽く押し込むだけで本体にもアタッチメントにもワンタッチでビットを装着可能な「新ワンタッチビットロック方式」を採用している。

インパクトドライバー「EZ1PD1」、色は黒、赤、黄色をラインアップ
パナソニック ライフソリューションズ社 エナジーシステム事業部 パワーツール SBU 松尾晃伸氏

 2021年6月25日に都内で開催された記者発表会で、パナソニック ライフソリューションズ社 エナジーシステム事業部 パワーツール SBU 松尾晃伸氏は、「当社は、EZ1PD1のヘッドサイズを98ミリにするために、従来品と比べて、内部のハンマーを50%小型化し、駆動軸を20ミリ短くして、ブラシレスモーターを30%小さくした」と工夫を語った。

 アタッチメントは、さまざまな角度でネジを締め込めるアングルアタッチメント「EZ9HX501」と対象物の内側にある端部のネジを締め付けられるスミ打ちアタッチメント「EZ9HX500」を用意している。

 EZ1DD1は、ヘッドサイズが160ミリで、狭い場所で作業しやすく、従来品「EZ74A3」と比較して、作業スピードが10%アップし、作業量と連続作業量は15%向上している。加えて、トリガー操作で正転と逆転を自動で切り替えられるタップモードを搭載。タップモードは、本体の下部に搭載された操作画面「電子クラッチ」を用いて選べる機能で、「オート切粉切用」と「タップさらい用」の2タイプを備えている。

ドリルドライバー「EZ1DD1」、色は黒と赤をラインアップし写真左の黒には補助ハンドルを装着している

 オート切粉切用は、トリガーを押すとドリルを正転させネジ山を刻み、トリガーを離し停止させトリガーを再度プッシュすると逆半回転して切粉を切断排出するという一連の動作を繰り返せ、下穴にねじ山を作るタップ加工で役立つ。タップさらい用も、トリガーを離し再度押すと逆回転するということを除き、オート切粉切用と同様の動きをリピートする。

タップモードの「オート切粉切用」と「タップさらい用」のイメージ 出典:パナソニック ライフソリューションズ社

 タップモードを使える電子クラッチでは、Lowモード時の場合、回転数を10段階で、トルクを40段階で設定できる。オプションは作業を安定させる補助ハンドル「EZ1 DD1F7001」ラインアップしている。

 「両製品の共通した特徴は、本体への負荷を検知し、ドリルやビットのスピードとパワーをリアルタイムにコントロールする独自技術“+BRAIN(プラスブレイン)”を備えている点だ。+BRAINにより、EZ1PD1では、ネジの締め付けにかかる力をセンシングしピットの回転数を制御してカムアウト※1を防げ、EZ1DD1では、対象物をドリルで削る際の反動を検知して電子クラッチでトルクや回転数を自動で上げ無理なく対象物を掘れるようにする」(松尾氏)。

※1 カムアウト:インパクトドライバーでネジ穴を締めている時に、ビットがネジ穴を外れてしまうこと

「+BRAIN」のイメージ 出典:パナソニック ライフソリューションズ社
「EZ1PD1」と「EZ1DD1」の仕様 出典:パナソニック ライフソリューションズ社
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