大和ハウスグループの大和物流は、富山県高岡市で物流施設「(仮称)富山高岡物流センター」の開発を進めている。今後は、富山高岡物流センターと北陸エリアの他事業拠点を連携することで、効率的な共同配送サービスを展開していく。
大和ハウスグループの大和物流は、富山県高岡市で計画を進める物流施設「(仮称)富山高岡物流センター」が2022年9月1日に着工することを同年8月24日に発表した。
北陸エリアは、製造業の生産拠点が多数集積しており、日本海側を代表する工業地域も点在し、2024年春には北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸される計画もあり、首都圏、近畿圏へのアクセス向上による広域の産業振興が期待されている。
一方、富山県内有数の工業集積地帯である高岡市は、北陸エリアの主要都市や東京、大阪、名古屋といったエリアへのアクセスに優れることから、大和物流は富山高岡物流センターの開発に踏み切った。
開発地は、能越自動車道「高岡インターチェンジ(IC)」から約1.3キロの場所に位置しており、北陸自動車道を経由することで、富山県富山市や石川県金沢市、福井県福井市への配送拠点などとして使える。さらに、北陸自動車道と東海北陸自動車道の結節点となる「小矢部砺波ジャンクション」から約15キロ(車で約15分)圏内のため、中京圏や近畿圏への広域配送にも対応する。
加えて、IRいしかわ線・あいの風とやま鉄道線「西高岡」駅から約1.1キロのエリアに位置し、北陸新幹線「新高岡」駅から約5.8キロの地域にある。
富山高岡物流センターは、S造地上2階建てで、施設の2面にトラックバース※1を設け、建物の北側は高床式とし、南側は低床式のハイブリッドバースとすることで、さまざまな荷役方法に合わせてトラックバースを使用できるようにし、効率的な入出庫作業を実現する。
※1 トラックバース;荷物の積卸しをするためにトラックを接車するスペース。
倉庫は、各階の床荷重が1平方メートル当たり2.0トンで、搬送設備として、2基の貨物用エレベーター(耐荷重3.6トンが1基、4.6トンが1基)を導入し、1基の垂直搬送機(耐荷重1.5トン)を採用する見通しだ。
環境配慮に関しては、全館にLED照明を導入する他、発電容量が722.63キロワット(kW)のソーラーパネルと約555.5kWのパワーコンディショナーを配置し、年間で約77万kWhの電力を発電する。
富山高岡物流センターは、S造地上2階建てで、延べ床面積は1万1805.07平方メートル。所在地は富山県高岡市池田231−1他で、敷地面積は1万2052平方メートル。設計・施工は大和ハウス工業が担当し、着工は2022年9月1日で、竣工は2023年5月31日を予定している。
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