具体的には、マンション管理会社の従業員が、PCで使えるモバカン専用システムの管理画面により作業申請することで、マンションの共用部に設置されたクマヒラ製のスマートキーボックス「セキュアキーボックスS」とエントランスドアを施解錠する暗証番号をメンテンス会社のモバイル端末に通知する。
これにより、メンテナンス会社の従業員は、送られた暗証番号を使用しエントランスドアの解錠、セキュアキーボックスSから鍵のレンタルと返却を行えるようになり、鍵の貸し出し業務を無人化する。なお、セキュアキーボックスSの機器代と設置費用はパナソニックエレクトリックワークス社が負担。
パナソニック エレクトリックワークス社の小久保氏は「マンション内のさまざまなドアを解錠する鍵の貸し出しはこれまで、協力会社の従業員が手渡しで行っており、負担となっていた」と語った。
さらに、「モバカンが導入されたマンションの居住者は、パナソニック製のインターフォンであるIシリーズ ClougeとDシリーズ Windeaで、共用施設の予約やキャンセル、空き状況の確認、掲示物と配布物の申請、チェックが行える。鍵が必要な共用施設でも、予約申請した住民のインターフォンにスマートキーボックスの暗証番号が通知されるため、管理員がいない時間帯でも鍵の持ち出しや返却が可能だ」とコメントした。
加えて、「専用システムの物件別ダッシュボードでは、管理するマンションにおける共用施設の利用申請受付だけでなく、住民への案内の配信を行える。こういった機能により、管理会社は、業務効率化を達成し、コスト軽減を見込め、住人は各種手続きの手間が減る」と述べた。
今後は、5人の社員が所属する専任営業部門を立ち上げ、首都圏エリアのマンション管理会社を中心にモバカンを訴求し、2030年までに4000棟での採用を目指す。
事業展開に関しては、まず管理会社向けのサービスとして物件にモバカンを導入し、他社のインターフォンが取り付けられているマンションに対しては、モバカンを使えるスマートフォン向けのアプリを開発し対応する。次に、住人向けのシェアサービス機能を追加する他、対象のマンションだけでなく、立地する地域の情報共有も行えるようにする見込みだ。
モバカンの価格は1棟当たり月額約3〜10万円(マンション戸数、サービスメニューにより変動)。
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