安藤ハザマは、安藤ハザマ興業とともに、プレキャストコンクリート(PCa)製品に低炭素コンクリートを採用した低炭素型PCa製品を標準的に供給できる体制を確立した。
安藤ハザマは、安藤ハザマ興業とともに、安藤ハザマ興業が千葉工場で製造する普通強度領域(1平方メートル当たり0~60ニュートン)の建築部材を対象としたプレキャストコンクリート(PCa)製品に低炭素コンクリートを採用した低炭素型PCa製品を標準的に供給できる体制を確立したことを2022年7月4日に発表した。
環境配慮型社会の実現が求められる中、安藤ハザマでは、セメント材料に由来する二酸化炭素排出量の削減を目的、現場打ち低炭素コンクリートの技術を開発している。
現場打ち低炭素コンクリート技術の開発では、環境への影響を評価し、負荷削減策を計画・実行するために、建築物にライフサイクルアセスメント(LCA)を行い、CO2排出量の定量評価を実施してきた。
今回の供給体制を構築するに当たっては、現場打ち低炭素コンクリートの技術を生産性向上と工期短縮が図れるPCa製品に適用し、低炭素型PCa製品のメニューを整えた他、低炭素型PCa製品を製造するプロセスで排出されるCO2などの環境負荷を定量的に評価する手法を確立した。
新たな供給体制では、普通セメントの20%を高炉スラグ微粉末で置き換えることで、材料由来のCO2排出量を約20%減らしただけでなく、通常のPCa製品と同じ製造サイクルやコストで同等以上の強度と耐久性を備えた。
加えて、部材や位置の制限なく建築構造物へ適用可能で、開発した5つの低炭素型PCa製品における製造を対象にLCAを実施し、製品の環境情報を客観的に可視化するエコリーフ環境ラベル(エコリーフ)を取得した。なお、エコリーフが付与された低炭素型PCa製品を適用した建築物はLEED認証の加点対象となる。
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