高齢化社会の住まいで避けては通れない「ヒートショック」、住宅設備メーカー各社の対応製品とは?〈5社共催〉ヒートショック対策リフォーム セミナーレポート(2/3 ページ)

» 2022年04月25日 12時15分 公開
[柳井完司BUILT]

「高齢者に差しかかる前に、ヒートショック対策の改修を」

 調査結果で、多かった答えが「お風呂」や「洗面・脱衣所」の「温度が低い」こと。一般人の多くが、ヒートショックの増加を踏まえて、不安に感じていることが分かる。

 また、高齢者がいる世帯でも住宅の所有は、持家・戸建てが約7割に達し、その半数が新耐震前の1980年(昭和55年)以前に建てられた家だ。つまり、耐震性はもちろん断熱・省エネ性も低く、バリアフリーも不十分である可能性が高い。「だからこそ高齢者に差しかかる前の早い段階に、高齢期の住まいや住まい方を選択し、(耐震性、断熱・省エネ、バリアフリーの)改修をしておくことが望ましい」と藤倉氏は語った。

高齢者になったときに家庭生活で困りそう・不安を感じる空間

タカラスタンダードが提案するユニットバスのヒートショック対策

 第2部は、メーカー4社お勧めのヒートショック対策商品の解説で、最初に登壇したのはタカラスタンダード 営業本部 営業企画部 竹森慎一氏。竹森氏はヒートショック対策に関して、「正しい入浴」による血圧管理と、室温差の解消のなかでも脱衣場や浴室の暖房を考慮した「安全な浴室環境づくり」を重要なポイントに挙げた。

 安全な浴室環境づくりで、一般消費者のニーズに応えられるタカラスタンダード製品としては、「浴室暖房乾燥機」をピックアップ。同社のシステムバスであれば、100V(ボルト)標準タイプの浴室暖房乾燥機をプラス4万1000円で取り付けられ、100Vタイプのルームヒーターは4万9800円(ともに税別)と、竹森氏は具体的な金額を上げながらタカラスタンダードの浴室暖房機をPRした。

 タカラスタンダードの浴室暖房乾燥機は、室温5度の部屋を10分間で24度にまで上昇させる暖房力を備え、電気からガス温水式までそろう幅広いラインアップが特徴。電気式は100Vの標準型から脱衣室・浴室の2室同時換気。さらに3室同時換気や200Vのハイパワー、ミストサウナ機能を持つガス温水式もある。

 タカラ製品は、システムバス自体が非常に頑丈なので、重い暖房乾燥機も天井直のせで補強も要らず、ルームヒーターも壁掛けまたは横置きの2way設置が可能だから安全な場所に設置できる。こうした浴室・脱衣室のヒートショック対策により、安心・安全・快適で楽な入浴が実現され、光熱費の削減にもつながる。さまざまな公的支援も用意されているので、ぜひ導入を検討いただきたいと竹森氏は語った。

タカラスタンの浴室暖房乾燥機は電気式とガス温水式の2種類 出典:タカラスタンダードWebサイト

「年中浴室は快適空間へ」リンナイの温水式浴室暖房乾燥機

 続いて登場したのはリンナイ 関東支社 広域営業室 長山敏男氏。リンナイもまた、ヒートショックの問題に強い関心を持っている。実際に、その正しい理解の浸透と対策の促進を目指す企業協働活動「STOP!ヒートショック」プロジェクトに参画し、さまざまな普及活動を進めている。プロジェクトでは、ヒートショック対策として、「浴室を暖めておく」ことが最も有効な手段とされ、最適な機器とリンナイの浴室暖房乾燥機「バスほっと」を提案した。

 長山氏によれば、「ヒートショック」の認知度は進んだが、内容を正しく理解し、対策を取っている層は3割程度で、高齢化社会が進む日本では今後の対応がますます重要なテーマになっているとした。

 バスほっとは、ガス温水式で立ち上がりが早く、入浴前にスイッチを入れれば15分で快適な温度となる。他に電気式もあり、システムバスから在来工法のタイル浴室までの多様な浴室に対応できる。機能は温風、乾燥、換気のほか、夏向けの涼風機能も搭載。

 2021年10月に発売した天井埋込型温水式浴室暖房乾燥機「RBH」「RBHM」シリーズは、2つのセンサーで暖房運転を制御し、自動で最適化する。その家の生活サイクルに合った浴室の暖房運転を自動的に行えるだけでなく、RBHMはミストでカビの成長を抑制するスプラッシュミストで、浴室内のカビ成長を99.9%抑制する。まさに、「ラク家事」と「上質な暮らし」を提供する新商品だと長山氏はアピールした。

リンナイの天井埋込型温水式浴室暖房乾燥機「RBH」「RBHM」シリーズ 出典:リンナイプレスリリース

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