新菱冷熱工業は、全外気方式ドライルーム用除湿機向けの新システムを開発した。定格運転と比較して、ドライルーム用除湿機の消費エネルギーを年間で約40%削減できる。
新菱冷熱工業は2021年12月、全外気方式ドライルーム用除湿機向けの新システムを開発したと発表した。定格運転と比較して、ドライルーム用除湿機の消費エネルギーを年間で約40%削減できる。
同システムは、循環方式ドライルームに向けた同社の省エネドライ空調システム「アリフィカス」を拡張したものとなっている。
循環方式ドライルーム用除湿機では、再生、パージ、除湿の各セクションを3分割の除湿ローターが回転しながら通過する。アリフィカスは、ローター周りの温度を取得することで給気露点を推定し、再生エネルギー(除湿ローターから水分を取り除くエネルギー)を自動で制御する仕組みとなっている。
一方で、全外気方式ドライルーム用除湿機では、再生および除湿セクションを担う2分割ローターと再生、パージ、除湿セクションを担う3分割ローターが直列に配置される。2分割ローターにより外気の水分を取り除けるものの、循環方式の除湿機と比較して約3倍のエネルギーを要する点が課題となっていた。
今回開発した新システムは、2分割ローターの再生エネルギーも自動で制御可能とした。これにより、消費エネルギーを定格運転比で年間約40%削減している。
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