大和ハウス工業は、神奈川県川崎市で2022年1月8日にオープンしたモデルルーム「マンションサロン」のエントランスで、パナソニックとアスカネットとともに、空中で操作できる「空中タッチインターホン」の実証実験を行っている。
大和ハウス工業は、神奈川県川崎市で開発を進める新築分譲マンション「プレミスト津田山」のモデルルーム「マンションサロン」で、パナソニックとアスカネットとともに、空中で操作できるインターフォン「空中タッチインターホン」の試作機を用いた実証実験を2022年1月15日に開始した。
開始に先立ち、同月13日には、マンションサロンで、空中タッチインターフォンの記者発表会を開いた。
会場では、大和ハウス工業 マンション事業本部 商品企画統括部 次長 瀬口和彦氏や同社 総合技術研究所 技術支援室主任 研究員の山下信雄氏、パナソニック エレクトリックワークス社 エナジーシステム事業部 部長 猶本陽介氏、アスカネット 空中ディスプレイ事業部 スペシャリスト 大坪誠氏が、空中タッチインターホンの試作機と実証実験の概要について説明した。
空中タッチインターホンの試作機は、アスカネットが開発した空中ディスプレイ「ASKA3D」や小型PC、パナソニック製のロビーインターフォンとインターフォン室内機を連携させ、手動で操作可能な空中のディスプレイに集合住宅のロビーインターフォンをイメージした画面を表示する。
空中のディスプレイに入力された住戸番号や暗証番号などの情報は、信号変換され、実際のロビーインターフォンに送られるため、入居者への来訪者の呼び出しや暗証番号のインプットによるオートロックの解錠を非接触で行える。
加えて、直接触れないことで、指紋などの汚れが発生しにくく、ぬれた手や汚れた手でも操作しやすい他、隣や後ろから見づらいため、セキュリティ性にも優れる。
空中へのディスプレイの投映を実現するASKA3Dは、独自の光学プレート「ASKA3Dプレート」、赤外線センサー、液晶ディスプレイ、小型PCで構成。仕組みは、筐体の内部に設置された液晶ディスプレイの映像をASKA3Dプレートが、空中に反射し結像することで、空中にディスプレイを表示し、赤外線センサーで手の動きを感知して手動操作を可能とした。
さらに、フルカラーの静止画と動画の表示にも応じ、タッチ、スワイプ、ピンチイン・アウトの操作に対応し、サイズは7インチと10インチを2種類を用意している。アスカネットの大坪誠氏は、「ASKA3Dは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、近年、世界中から問い合わせをもらう機会が増えている製品で、従来の3D技術とは異なり、裸眼で見られ、映像を空中に固定する」と語った。
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