野村不動産は、東京都青梅市で開発を進めていた物流施設「Landport 青梅III」が満床で稼働開始したことを公表した。Landport 青梅IIIは、同社が手掛ける高機能型物流施設「Landport」シリーズ21棟目となる物件で、シリーズ初の自家消費型太陽光設備を採用している。
野村不動産は、東京都青梅市で開発を進めていた物流施設「Landport 青梅III」が2021年5月に竣工したことを2021年9月21日に発表した。
開発地は、首都圏中央連絡自動車道「青梅インターチェンジ」から約2.7キロの場所にあり、JR青梅線「小作」駅の東口から徒歩約10分のエリアに位置する。
Landport 青梅IIIは、旧東芝青梅工場跡地の約11万9965平方メートルで3棟“Landport 青梅I〜III”の物流施設を開発する事業「Landport 青梅プロジェクト」の3棟目。3棟はいずれも物件あるいはフロアに利用業種を特定したカテゴリーマルチ型施設で、「Landport 青梅I」は自動車部品などの工業材と保守パーツの管理に最適化し、「Landport 青梅II」は飲料などの重量物保管と荷役用に適した仕様として、Landport 青梅IIIは通販用の物流施設とした。
Landport 青梅プロジェクトでは、大規模開発事業の特徴を生かし、地域の雇用創出への貢献や周辺へ開かれた通路「ツナグロード」の設置、周囲の住民が災害時に使えるかまどベンチのツナグロードへの配置なども展開している。
今回の施設では、エントランスやカフェテリアに、青梅の地形や工芸品をイメージしたデザインを採用し、素材には多摩産材を活用するなど、地域の特徴をモチーフにした施設作りを行っている。倉庫は、梁(はり)下有効高が7.0メートルで、全面に防火シャッターを完備した。加えて、自動化機器の導入に対応し、柔軟なレイアウト設計に応じられるようにした。また、従業員の車通勤を考慮し立体駐車場棟を併設。
さらに、環境配慮とランニングコストの削減を目的に、全館にLED照明を採用した他、Landportシリーズ初の自家消費型太陽光設備を導入した。なお、2021年3月時点で、Landportシリーズは計18棟に太陽光パネルを搭載し、年間2192万5777キロワットアワーの発電を行っており、野村不動産グループ全体の再生可能エネルギー活用推進にも貢献している。
Landport 青梅IIIは、RC+S造地上3階建て、延べ床面積は6万7563.73平方メートルで、倉庫棟の延べ床面積は5775.97平方メートル。所在地は東京都青梅市末広町2-9-14で、敷地面積は3万9747.10平方メートル。着工は2019年7月で、竣工は2021年5月。
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