プロロジスはこのほど、茨城県つくば市で、ZOZO専用のBTS型物流施設「プロロジスパークつくば 3」の開発に着手した。同社は、これまでにつくば市内で、ZOZOの専用物流施設として「プロロジスパークつくば1-A」「プロロジスパークつくば1-B」「プロロジスパークつくば2」の3棟を開発してきた。プロロジスパークつくば3は、既存物流施設と同様に、インターネット通販用の基幹配送拠点となる見込みだ。
プロロジスは、茨城県つくば市で、BTS型物流施設「プロロジスパークつくば3」が2021年9月10日に起工したことを発表した。既に、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOと1棟丸ごとの賃貸借契約を締結している。
茨城県つくば市は、人口の増加が続いており、生産年齢人口の割合が高く、開発地から自動車10分圏内には複数の住宅地があり、大型物流施設が集中しておらず、他の施設と比べて倉庫内で働く人材を確保しやすい。さらに、浸水や液状化の可能性が低く、周辺に活断層がないため、自然災害による影響を受けにくい。
計画地は、圏央道と常磐道が交差する場所に位置し、圏央道「つくば中央インターチェンジ(IC)」から2キロのエリアにあり、常磐道「谷田部IC」から約5.8キロの地点に立地しているため、北関東方面への配送を行える他、圏央道を利用して都心部を経由することなく東西広域および東日本全域をカバーすることが可能で、広域物流拠点の建設地に適している。
加えて、つくばエリアの中心駅であるつくばエクスプレス線「研究学園」駅から約1.3キロの地域にあり、通勤利便性にも優れる。
建物は、地上5階建てで、ダブルランプウェイを備え、45フィートコンテナセミトレーラーおよび21メートルフルトレーラーを含む大型車両が直接各階にアクセスできる設計とし、利用者の庫内設備拡充を考慮してノンブレースの構造を採用する。庫内には垂直搬送機を8台設置し機能性を高める。
屋内には、カフェテリアや休憩室を設け、約560台分の駐車場を整備し、快適性と通勤性を向上する。施設内の一部には、最新技術の実証実験などを行えるラボスペースやシェアオフィス、スモールオフィスの整備も検討している。
BCP対策に関して、非常時の発電機燃料として地下に大型オイルタンクを備える。地下に大型オイルタンクを設置することで、停電時でも、防災センターや入居企業の事務所エリアなどへ最大約7日分の電力供給を行えるようにする。こういった備蓄燃料は、震災による停電時に、入居企業やプロロジスが運営する周辺の物流施設へ提供する見込みだ。そして、断水時にも約30日間トイレが使えるように給水設備を整える。
環境配慮について、倉庫内に、人感センサー付きLED照明を取り付け、屋根には約3.9メガワットの太陽光発電設備を配置する。また、気温、湿度、雨量、風速、地震などの環境データや電気・水の使用量をリアルタイムに取得・分析可能な「プロロジススマートボックス」の導入を検討している。
プロロジスパークつくば3は、地上5階建てで、延べ床面積は15万7313.11平方メートル。所在地は茨城県つくば市御幸が丘34で、敷地面積は6万8512.91平方メートル。竣工は2023年1月を予定している。
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