日立ソリューションズは、IoT機器を活用してさまざまな情報を取得・分析し、安全管理を支援する「労働安全衛生 作業員活動支援サービス」を2021年6月10日から販売開始した。生体情報や気象情報、位置情報を統合管理し、属性分析による労働災害の防止を支援する。
日立ソリューションズは2021年6月10日、IoT機器を活用してさまざまな情報を取得・分析し、安全管理を支援する「労働安全衛生 作業員活動支援サービス」を販売開始した。
労働人口の減少や作業者の高齢化が進む中、労働災害を防止し、労働者の安全と健康を確保することは重要な課題だ。特に、近年は酷暑による健康リスクが増している。安全衛生管理部門や現場の管理者は、作業員の健康状態をタイムリーに把握し、適切な安全対策を行うことが必要である。
同サービスでは、IoT機器のセンサーから作業員の脈拍や活動量などの生体情報、気温、湿度、気圧などの気象情報、位置情報、転倒・落下のリスク情報などをタイムリーに取得し、クラウド上に集約し、新たな視点で分析することで、適切な安全対策を実施できる。例えば、作業員の職種、所属、作業現場、時間などの項目で、グラフや地図を用い、傾向や特徴をダッシュボード上で視覚的に可視化する。これにより、労働災害リスクの高い時間を分析して安全点検などの計画に役立てたり、職種ごとの作業負荷を分析して作業計画策定に活用したりできる。
また、作業員の位置情報から、個人ごとの日々の行動履歴、動態管理を地図上に可視化し、不安全行動の抑止や、作業の効率化につなげる。
これらの集約した情報を分析することで、遠隔地から作業員の活動負荷状況、移動状況などをタイムリー、かつ継続的に把握し、少人数の管理者で多人数の作業員の安全管理を可能とする。
対応するIoT機器の第一弾として、センサー技術とIoTを活用して作業者の生体情報を収集し、熱ストレスや転倒・落下を管理者にリアルタイムにアラーム通知する「作業者安全モニタリングシステム」を、2019年、村田製作所と共同で開発した。ヘルメット型センサーデバイスを用い、スマートウオッチなどのウェアラブルデバイスとの連動も計画している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.