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» 2021年06月25日 08時00分 公開

東急建設がシールドトンネル工事支援ツールを開発、都内で実証実験山岳トンネル工事

東急建設は、Automagi、協立電機と共同で、トンネル工事に使用するシールドマシンの操作をAIで支援するツール「シールドマシンAI掘進システム」を開発し、都内で施工中のトンネル工事における実証実験で、有効性を確認した。AIによる切羽の圧力調整と機体の方向制御の支援、自動化により、トンネル工事の安全と品質の安定的な確保を目指す。

[BUILT]

 東急建設は、Automagi、協立電機と共同で、トンネル工事に使用するシールドマシンの操作をAIで支援するツール「シールドマシンAI掘進システム」を開発し、都内で施工中のトンネル工事における実証実験で、有効性を確認した。

 シールドマシンを使用したトンネル工事では、地盤の土圧や水圧によって、切羽直上の地表面が隆起や沈下する恐れがあり、掘削面の圧力を適切に保ち、精緻な方向制御で掘り進める必要がある。掘進制御はオペレーター個人の経験と技能に依存しており、人為的ミスによる災害事故が発生している。また、都市部では高度な施工技術を要するトンネル工事が増えている。人材不足の中、技術をいかに継承し、安全と品質を安定的に維持するかが喫緊の課題だ。

システムの運用イメージ システムの運用イメージ 出典:東急建設

 同システムは、AIによる切羽の圧力調整と機体の方向制御の支援、自動化により、トンネル工事の安全と品質の安定的な確保を目指す。

 「AI予測システム」では、シールドマシン掘進時の計測データを基に、AIが最適な制御量を瞬時に予測する。1ミリメートル掘進ごとに予測結果を出力し、予測値はオペレーターの制御支援や自動制御に利用する。

 この予測値を「AIアシストツール」がグラフなどに可視化し、シールドマシンにも伝送する。

 これらのデータを確認しながらオペレーターが操作する「制御支援モード」と、AIが自ら制御を行う「自動制御モード」を搭載し、施工中に自由に切り替えられる。

 AIが導入前に未学習でも、10〜20m程度の区間の学習により、施工条件に短期間で適応する。

 今回の実証実験は、多くを掘進制御が困難な超軟弱な粘土質層で行った。制御支援モードで、切羽の圧力調整と機体の方向制御の両方を行い、高い予測精度を確認できた。オペレーターが自らの判断に誤りがないことをチェックするツールとして有用だ。自動制御モードでは、切羽の圧力調整のみ行い、所要の精度内で切羽の圧力を保ちつつ掘進できた。

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