最新のアップデートではスマートデバイス上でBIMモデルの表示にも可能になった現場情報の共有ツール「CheX」が、これまでのiOS/iPadOSだけでなく、Android OSにも対応した。
YSLソリューションは2021年6月1日、建設ドキュメント共有アプリ「CheX(チェクロス)」の対応OSについて、新たにAndroid版を無償オプションとして追加した。
CheXは図面や書類を一元管理できるアプリで、常に最新のデータを表示し、画面上で報告や確認ができるため、関係者間の情報共有がスムーズに行えるだけでなく、対面の打ち合わせ時間も解消される。
CADはもちろん、IFC形式やRevitで作成したBIMモデルの読み込みにも応じ、スクロール、拡大、縮小もストレスの無い操作性で、部材の属性情報表示や距離測定、モデル上でのメモ添付といった機能を搭載。大量の図面や関係書類とともに、BIMモデルも現場へ手軽に持ち運び、現場確認や干渉チェックで搬入や取り付けミスによる手戻りを防げるのがウリとなっている。
CheXはこれまで、延べ16カ国・12万以上の建設現場で採用されてきたが、モバイルデバイスはiPhone(iOS)とiPad(iPad OS)のみの提供にとどまっていた。
しかし、施工の最前線にいる職人はAndroidスマートフォンを利用していることが多く、元請け企業と協力企業の従業員は、CheXを活用したペーパレスのコミュニケーションを実現している一方で、そこから先の職人とは、従来型の口頭や紙媒体での情報共有にのままのケースが散見されたという。
また、2024年からは改正労働基準法による残業上限規制が、建設業にも適用されることを見据え、さらなる生産性と安全性向上の両立を求めるニーズは多く、職人も含む現場一体となったコミュニケーションの実現が求められている。同様に、海外でもAndroid版の需要が見込まれることから、今回、AndroidOSでバージョン 9以降に対応することとなった。
提供機能については、CheXの全機能ではなく、施工の最前線で利用される際に必要とされる機能に絞ってリリース。対応機種についても、まずはAndroidスマホの一部機種から適用を開始し、京セラの法人向け「DIGNO BX」「Google Pixel 4」「Google Pixel 4a」「Google Pixel 5」「SHARP AQUOS sense4」の5機種。なお、基本契約への無償オプションとして提供するため、追加料金は発生しない。
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