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» 2021年05月31日 08時00分 公開

戸田建設の人物検知システムに日立「画像認識エッジソリューション」採用導入事例

日立ソリューションズ・テクノロジーの「画像認識エッジソリューション」が、戸田建設の「遠赤外線カメラを用いた人物検知システム」に採用された。夜間や薄暗い環境下、通信環境が整わない現場で、リアルタイム、高精度に作業員を検出し、警報を通知、建設機械と作業員の接触災害を防止する。

[BUILT]

 日立ソリューションズ・テクノロジーの「画像認識エッジソリューション」が、戸田建設の「遠赤外線カメラを用いた人物検知システム」に採用された。

 可視光カメラでは、夜間や薄暗い環境下、あるいは通信環境が整っていない現場でも、リアルタイムかつ高精度に作業員を検出。カメラと作業員の距離に応じて警報を通知することで、建設機械と作業員の接触災害を防止する。

 従来、建設現場では、ICTやAIを活用した高度な安全対策が求められてきた。その一方、センサーの課題として薄暗い場所や粉じんのある環境での人物検出精度の低下、遠距離の人物検出ができないなどがあった。

 同社は、薄暗い環境下でも使用できるセンサーを戸田建設とともに検討し、熱を検知する遠赤外線カメラを採用。トンネル工事で撮影した画像と独自のディープニューラルネットワーク(DNN)技術を用いることで、人物検知の精度97%以上、距離推定が10メートルで誤差1%程度、カメラの至近の人物も検知可能とした。

 人物検知や距離推定は、現場設備のエッジコンピューティングにより処理するため、通信環境の整備が難しい現場でもリアルタイムに検出できる。

 また、画像認識エッジソリューションで取得した人物までの距離に対し、0〜5メートル以内の危険エリア、5〜10メートル以内の警戒エリア、10〜15メートル以内の注意エリアの3段階の警報エリアを設定できる。さらに、建機オペレーターに、危険エリアは赤ランプ+ブザー音、警戒エリアは黄色ランプ、注意エリアは緑ランプの警報を通知する。

 トンネル工事現場内で同システムの動作検証を実施し、有効性を確認した。

遠赤外線カメラを用いた人物検知システム 遠赤外線カメラを用いた人物検知システム 出典:日立ソリューションズ・テクノロジー
薄暗い粉じん環境下での可視光カメラ(左)と遠赤外線カメラ(右)の検出結果比較 薄暗い粉じん環境下での可視光カメラ(左)と遠赤外線カメラ(右)の検出結果比較 出典:日立ソリューションズ・テクノロジー
距離20m位置での検出結果 距離20m位置での検出結果 出典:日立ソリューションズ・テクノロジー

 画像認識エッジソリューションは独自のDNN技術により、カメラの画像からリアルタイムに人物や物を検知、距離を測定し、その結果を用途に応じて警報発報や統計分析などに活用できる。周辺環境の安全性の把握、密集密接予防や現場の省人化といった環境構築の実現にも貢献するとしている。

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