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» 2020年12月17日 06時09分 公開

既存空調設備を活用したビル内の“新型コロナ感染抑止策”を提案、ジョンソンコントロールズBAS(1/3 ページ)

ジョンソンコントロールズは、冬期に新型コロナウイルス感染症が拡大していることを踏まえ、空調設備にスポットを当て、既存設備に付加価値を付けるだけで対策が講じられる「クリーンエアソリューション」を日本市場向けに積極提案している。クリーンエアソリューションは、既にビルに設置してある空調設備を用いて適切に外気を取り込みながら、ウイルスに対しては深紫外線による除菌や高性能フィルターの集塵、乾燥する時期には飛沫抑止で重要とされる加湿を組み合わせた新型コロナ対策に有効な空調制御の新手法。

[石原忍,BUILT]

 ジョンソンコントロールズは、「既存空調設備を活用したビルの感染抑止策とソリューション」に関するWebセミナーを2020年11月19日に開催した。

 新型コロナウイルスをはじめとする飛沫を介して感染するウイルスの感染抑止には、清浄な空気(クリーンエア)を多く取り入れつつ湿度も保つことが、空気調和・衛生工学会 新型コロナウイルス対策特別委員会発行の「新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について(改訂2版)」やASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)のStandards 62.1で明言されている。

 そこでジョンソンコントローズでは、冬場の建物内でのクラスタ発生の予防対策として、大規模工事ではなく、既存の空調設備やBAS(ビルオートメーションシステム)を活用し、適切に外気を取り込み必要な加湿も両立させた空調制御を可能にする「クリーンエアソリューション」を提言し、その具体的な手法をセミナーで紹介した。

コロナ禍では「顧客企業が事業継続できるようにサポート」

ジョンソンコントロールズ 代表取締役社長 吉田浩氏

 冒頭、本題に入る前にジョンソンコントロールズ 代表取締役社長 吉田浩氏は、「(当社グループは)1885年に創業し、ビルソリューション業界で世界最古の会社の一つに数えられ、2020年には135周年を迎える。業務としては、150カ国以上でビル・建物のライフサイクル全般で設計・施工、保守、改修の提案までをワンストップで提供し、2020年度の売上高は230億米ドルに上り、従業員数は全世界で約10万人以上の業容にまで成長した」と説明。

 日本法人は、1971年に鷺宮製作所との合弁会社として設立。その後、2002年にジョンソンコントロールズの100%子会社となり、国内でも空調に特化したBAS(ビルオートメーションシステム)の「Metasys」や自動制御機器を中心に製品を幅広く展開している。日本向けには、年間契約の保守・メンテナンスをはじめ、エンジニアを派遣する運用・整備サービス、BASの更新やBEMSで省エネ化を図る他、リモートオペレーションセンターでの365日遠隔監視といった4種のサービスを提供している。

ジョンソンコントロールズの国内向けサービス

 コロナ禍での会社方針は、「新たな法規制や感染症対策に適応しつつ、社内でも独自基準を設け、働き方を柔軟にし、顧客企業が事業継続できるようにサポートを継続していく」とし、新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)する中で、重要施設の安定稼働を成功させた具体例を挙げた。その一例で、中国・湖北省武漢市では、ロックダウン直後に、ジョンソンコントロールズの従業員がチームを組み、8日間で仮設病院に必要な多様なシステムを設計・施工した。

コロナ禍でのジョンソンコントロールズの事例

 今後の展望については、「ビルの設備システムに対する深い理解と、これからも投資を続けるデジタル技術を統合して、AIやIoT活用を通じ、顧客のDXを支援する。その先には、海外で先行している建物内のあらゆるシステムをシームレスに接続するデジタルプラットフォーム“Open Blue”を用いて、人間のように自ら理解・推論・学習する建物“コグニティブビル”の実現を目指す」と語った。

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