三菱電機は、施設内でのロボットと人の移動を効率化するビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille」と機械室レス・エレベーター「AXIEZ-LINKs」を開発した。
三菱電機は、住宅、ビル、商業・公共施設など、あらゆる建築物を対象とした建築総合展「第5回 住宅・ビル・施設 Week」(会期:2020年12月2〜4日、東京ビッグサイト)内の「第5回 スマートビルディング EXPO」に出展し、ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille」やアニメーションライティング誘導システム「てらすガイド」、機械室レス・エレベーター「AXIEZ-LINKs」など、ロボットやIoTを用いた統合的な施設の管理方法を提案した。
Ville-feuilleは、2020年10月1日にリリースしたサービスで、警備や清掃、物品搬送といった機能を備えた自走式サービスロボットの位置情報を基に、エレベーターや入退室管理システムなどのビル内設備を制御し、ロボットの円滑なビル内移動を支援する。
例えば、Ville-feuilleを使って、複数のロボットをエレベーターで指定のフロアに搬送する場合は、まず、Ville-feuilleが各エレベーターの運行状況とロボットの行先階を把握する。その後、ロボットが乗り込むエレベーターの乗車号機をロボットの待機階に昇降させ、指定階まで送り届ける。
三菱電機の担当者は、「工場でのAGV(Automatic Guided Vehicle、無人搬送車)活用など、ロボットがエレベーターに乗り別のフロアに移動することは以前から行われていた。しかし、施設内で、メーカーが異なる複数のロボットを運用することは難しく、事例もほとんど無かった。そこで、メーカーが異なる複数のロボットを建物内で活用できるシステムとしてVille-feuilleを開発した」と特徴を語った。
会場では、Ville-feuilleで、警備ロボット、配送ロボット、エレベーターに見立てた自動ドア、てらすガイドを連携して、警備ロボットと配送ロボットが入れ替わりで、エレベーターに乗る実演を披露した。てらすガイドは、床面にアニメーションを投影し目的地まで誘導するシステムで、2020年4月に発売している。
実演では、人との接触を防ぐため、警備ロボットがエレベーターで待機している時と配送ロボットがエレベーターから降りる際には、てらすガイドで周辺の人に注意喚起を図るメッセージを床に投影した。
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