河村電器産業がキュービクル式高圧受電設備の外形寸法図を出力可能なサービスを無料提供第5回 住宅・ビル・施設 Week

河村電器産業は、建物の情報やトランス容量をクラウド上のフォーマットに入力することで、キュービクル式高圧受電設備の外形寸法図や施工底面図、単線結線図を出力可能なサービス「Qrespo」を開発した。

» 2020年12月04日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 河村電器産業は、住宅、ビル、商業・公共施設など、あらゆる建築物を対象とした建築総合展「第5回 住宅・ビル・施設 Week」(会期:2020年12月2〜4日、東京ビッグサイト)内の「第5回 スマートビルディング EXPO」に出展し、電気設備設計支援サービス「Qrespo」を紹介した。

最短5分で外形寸法図や施工底面図、単線結線図を出力可能

 Qrespoは、2021年4月に提供を開始するクラウドサービスで、クラウド上のフォーマットに、建設を予定している施設に設置するキュービクル式高圧受電設備のトランス容量などを入力することで、キュービクル式高圧受電設備のサイズと重さを自動算出するため、設備の設計者や施工者がキュービクル式高圧受電設備の設置スペースを検討する際に役立つ。

Qrespoの案件情報を入力する画面
Qrespoのトランス容量を入力する画面

 具体的なQrespoの使用手順は、まずキュービクル式高圧受電設備を配置する建物の住所や種別、階数、着工日、竣工日、受電方式など案件の情報をクラウド上の専用フォーマットに入力する。次に、キュービクル式高圧受電設備の相式とトランス容量をインプットすれば、最短5分で重さやサイズが分かる外形寸法図や施工底面図、単線結線図、概算見積書をPDFもしくはDXFの形式で出力できる。また、トランス負荷も入力することで、より詳細な図面を作れる。

Qrespoで作成した外形寸法図や施工底面図、単線結線図

 河村電器産業の担当者は、「これまで、キュービクル式高圧受電設備の外形寸法図や施工底面図、単線結線図は、各電気設備会社の社員が、電話で設計者もしくは施工者からトランス容量などの情報を聞き、作成していた。しかし、トランス容量を変更した際には、設計者または施工者が電気設備会社の従業員に再度電話をかけ直して確認していたため、手間がかかっていた」と従来手法の短所を指摘した。

 Qrespoの利用料について、河村電器産業の担当者は、「Qrespoは、河村電器産業の認知度向上を目的に開発したサービスのため、無料とする予定だ。Qrespoを使えるアカウントは、当社のスタッフがユーザーと話し合いをした上で会社ごとに必要な数を作成する」と説明した。

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