長谷工グループは海外事業の収益基盤確立と、北米での開発事業の知見拡大及びネットワーク構築を進めている。
長谷工コーポレーションの米国100%子会社であるHaseko America(HAI)は、三井物産の米国100%子会社であるMBK Rental Living LLCと、カリフォルニア州ロサンゼルス郡デュアルテ市の賃貸住宅「Duarte Station Apartments」の開発事業に関する共同事業協定書を2019年12月23日に締結した。併せて開発用SPC(特別目的会社)のDuarte Multifamily LLCに出資したこともこのほど明らかになった。
Duarte Station Apartmentsは、木造5階建て、敷地面積は1万7563平方メートルで、所在地はカリフォルニア州ロサンゼルス郡デュアルテ市。総室数は344室で、賃床面積は2万4068平方メートル。駐車場はRC造5.5階建て。竣工は2023年を予定している。
アクセスは、ロサンゼルス群ダウンタウンまで車で30分、周辺都市のパサデナまでは15分の立地。LA近郊の主要都市と住宅地を結ぶ地下鉄「ゴールドライン」が通るドゥアーテ/シティー・オブ・ホープ・ステーション駅に隣接する。近接地には南カリフォルニアで、最先端がん治療の病院兼研究施設として著名な「シティー・オブ・ホープ」があり、拡張計画もあるなど、地域の雇用拡大が見込まれている。
同物件は、交通利便性の高い場所でありながら、西と北は閑静な住宅に面しており、近郊には大型スーパーや家電量販店があり、生活利便性に優れている。また、周辺エリアの住宅価格は高値で推移しているため、今後も安定した賃貸需要が期待されている。
長谷工グループは、1973年のアメリカ合衆国ハワイ州進出を皮切りにカリフォルニア・ニューヨークなどで不動産事業を展開し、中高層コンドミニアムやオフィス、ホテル、商業施設の開発を行ってきた。1999年以降は、ハワイ州エヴァ地区でのプロジェクトにおいて実需向け住宅開発に取り組んだ。
2018年に、エヴァ地区での約4000戸に及ぶ実需向け住宅開発が完了し、現在進めているリゾート開発を残すのみとなったことから、HAIで培ったノウハウをさらに高めることを目的に、2019年3月に米国西海岸で三井物産グループが手掛けるシニア住宅事業に参画し、このほど、賃貸住宅開発事業に乗り出すことになった。
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