三菱地所レジデンスは、訪日観光客の増加に伴い、近年高まる宿泊施設の需要やホステルに対する関心を考慮し、Reビル事業で初となるオフィス空間からホステルへのリノベーションに乗り出した。
三菱地所レジデンスは2020年1月10日、福岡市中央区大手門で、築年数の経過した中小ビルなどを再生して賃貸するプロジェクト「Reビル事業(既存ストックリノベーション賃貸事業)」で、初となる宿泊施設へのコンバージョン物件「福岡市中央区大手門3丁目ホステル計画」に着工した。三菱地所レジデンス発足以来、宿泊施設を手掛けるのは初だ。
福岡市中央区大手門3丁目ホステル計画は、オーナーであるブルーミング中西が所有する建物を三菱地所レジデンスが賃借してリノベーションを施し、ホステル運営会社であるFIKAに転貸。オフィス空間だった建物がホステル「UNPLAN Fukuoka」として運営される。
UNPLAN Fukuokaは、RC造地上5階建てで、ホステル面積は1607.81平方メートルで、延べ床面積が1667.80平方メートル。所在地は福岡県福岡市中央区大手門3丁目4番1号で、敷地面積は417.18平方メートル。設計・監理はオープン・エーが担当し、施工はケーアンドイーが担う。アクセスは福岡市地下鉄空港線「大濠公園」駅より徒歩1分に立地している。
UNPLAN Fukuokaは、1階にホステルのフロントやFIKAが手掛けるカフェを備えるとともに、ブルーミング中西のハンカチーフ専門店もリニューアルオープンする。南側にはエントランスを新設し、側道側にはデッキを設置して、賑(にぎ)わいがある正面入り口を作り上げる。
2〜4階は客室になっており、男女混合ドミトリーや女性専用ドミトリー、POD(1人用ユニット)、個室(和・洋・4人部屋)を備え、幅広いニーズに対応できるフロアにする。また、3〜4階には男女それぞれのシャワーや洗面室を設ける。
5階は、ホステル宿泊者が利用するコモンルームと客室で構成されており、コモンルームは、ドミトリーの宿泊者も利用可能で、5階からの眺望を楽しめる。
UNPLAN Fukuokaのオープンは2020年9月を予定しており、開業後FIKAは、宿泊者向けのイベントを定期的に開催するなど、宿泊者同士やスタッフが交流を図れる取り組みを行い、宿泊者のニーズを捉えたホステル運営を目指す。
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