広島県広島市中区富士見町地区で計画されている「ヒルトン広島」が、2020年2月1日に起工式を執り行い、プロジェクトが本格始動した。
国土交通省は2020年3月10日、富士見町開発から申請があった広島市中区富士見町地区のフルサービスホテル建設プロジェクトを1月31日付けで認定したことを公表した。計画の認定を受けた民間事業者は、都市再生特別措置法に基づく金融支援が受けられる。
新しいフルサービスタイプのホテルは中四国初進出となるヒルトンブランドとなる見通しで、五洋建設・増岡組JV(特定共同企業体)が施工を担当し、2022年4月の完成を目標としている。
計画地の紙屋町・八丁堀地区は、市の立地適正化計画で「都市機能誘導区域」に指定されており、中国・四国地方最大となる業務・商業の集積地とともに、地域周辺には世界遺産の原爆ドームや広島城など歴史的・文化的な観光資源が多数立地しているエリア。
事業計画では、大規模な国際会議を開催できるコンベンションホールや宿泊機能を備えた高品質なホテルを建設することで、国際的な競争力強化や都市機能のさらなる発展を図る。同時に、敷地内には道路や緑地といった公共施設も整備し、地域における賑(にぎ)わいや文化交流を創出する。
富士見町地区のフルサービスホテル建設プロジェクトは、瀬戸内地域の7県らが運営する「せとうちDMO」の構成企業で、観光産業活性化に取り組む瀬戸内ブランドコーポレーションが、特別目的会社(SPC)の富士見町開発を設立。2018年にはホテルの運営事業者を募集し、“ヒルトン”ブランドを展開するHilton Worldwideが、420室の客室と国際会議が開催可能な合計2300平方メートルの8会議場(最大1300平方メートル)を提案して選定された。
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