大成建設は、床衝撃音の低減機能と転倒時の安全性を兼ね備え、長期間性能を保持できる防音用マットを開発した。集合住宅や学校、医療施設などへの展開を予定しており、2020年4月から田島ルーフィングが販売を開始する。
大成建設は2020年2月4日、横浜市リハビリテーション事業団および田島ルーフィングと共同で、重量床衝撃音の低減機能と転倒時の安全性を兼ね備え、長期間性能を保持できる防音用マットを開発したと発表した。
本マットは、クッション材の表面に塩ビシートを接着して一体化させた構造を採用。これにより、飛び跳ねによる床衝撃音が競合品より約3〜11dB低減し、効果も長期間保持できる。
「クッション材のみ」や「クッション材とシート(接着なし)」に比べると、“へたり”が起きにくいことも本マットの特徴だ。マットの耐久性や衝撃吸収性能が向上したことで、防音性能だけでなく転倒時の安全性も兼ね備えることができた。
本マットは用途別に「マットタイプ」と「フロアタイプ」を選択でき、2020年4月から田島ルーフィングより販売を開始する予定。
手軽に設置・収納できるマットタイプは、90センチ角のカバーに収められ、組み合わせることで使用環境に合わせた利用が可能だ。
フローリング調のフロアタイプは、床仕上材としての使用を想定する。例えば和室を改修する際にフロアタイプを使用すると、畳ほどの厚みで施工できるため、通常のマットを敷き詰めるより意匠性が向上し、部屋全体での防音対策も可能となるとしている。
集合住宅では、子どもが飛び跳ねた際など生じる床衝撃音がしばしば問題となる。従来はクッション性の高い防音用マットを床に敷くなどして対策していたが、従来品の防音用マットには、繰り返し衝撃を受けることでクッション材にへたりが発生し、防音機能が早期に低下してしまうという課題があった。
今後について大成建設は、本マットを集合住宅だけでなく、学校や医療・介護施設などにも提案していくとしている。
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