住友不動産は2019年12月6日、複合施設「住友不動産秋葉原ファーストビル」の竣工式を実施した。このビルが完工したことで秋葉原・お茶の水エリアの開発がさらに前進した。
住友不動産は2019年12月9日、東京都千代田区で開発を進めていた複合施設「住友不動産秋葉原ファーストビル」が竣工したことを発表した。
住友不動産秋葉原ファーストビルはオフィス棟と商業棟の2施設で構成されている。オフィス棟は、敷地面積が2058.45平方メートル、延べ床面積が2万6166平方メートル、S造(一部RC造)中間免振構造で、地下1階、地上23階、塔屋2階建て。
商業棟は、敷地面積が576.3平方メートル、延べ床面積が963平方メートル、構造がS造(一部RC造)地下1階、地上2階、棟屋1階建て。いずれも、設計・監理は日建設計が担当し、施工は前田建設工業が担った。所在地は東京都千代田区外神田1-9-4他。
住友不動産は、このビルの計画時に、周辺敷地の歩道が整備されていない点や緑が不足している点、来街者が憩(いこ)える広場が不足している点に着目。こういった状況を改善する手法として「一団地認定制度」を併用した「東京都総合設計制度」を活用し、屋外に約670平方メートルの公開空き地と広場を整備した。
空き地には「FreeWi-Fi」が導入されており、訪日外国人を含む来街者がWi-Fiを使用し、Web上で情報を集めやすい。さらに、オフィス棟のエントランスホールは、災害時に帰宅困難者の受け入れが可能で、防災備蓄倉庫やマンホールトイレも備えている。
両棟は、高さのバランスを調整することで、平面形上を小さくし、周辺への圧迫感を軽減するとともに、広場に陽が差しやすい環境を実現した。外観は、全面ガラス張りに加え、縦のラインを強調しながら周辺の街並みとの調和を図り、低層部を一体的なデザインにした。
オフィス棟は、3〜11階の基準階が約830平方メートルで、整形無柱空間となっており、効率的で多様なワークスタイルに適した自由なレイアウトに応じている。設置された個別空調システムはワンフロアを26ゾーンに分割制御できるため、各利用者が快適な環境の構築が容易だ。
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