NECネッツエスアイは2019年12月3日から2020年1月31日までの期間限定で、マルチホップ接続や双方向通信に対応したZETAネットワークを用いた「IoTトライアルサービス」をリリースした。センサーデバイスは温湿度や人感、照度、ドア開閉、漏水、電流向けの5種類を備えており、さまざまな施設状況を“見える化”するサービスとして拡販している。
NECネッツエスアイは、「第4回 スマートビルディング EXPO」(会期:2019年12月11〜13日、東京ビッグサイト 青海展示棟)に出展し、LPWA規格の1種である“ZETA”を用いたネットワークを用いた施設管理システムを提供する「IoTトライアルサービス」を紹介した。
IoTトライアルサービスは2019年12月3日から2020年1月31日までの期間限定でリリースされているもので、ビルや工場、公共施設などで、環境情報や設備の稼働状況をセンサーで検知し、センシングデータとして収集し、可視化する。
サービスの構成機器は、ZETA通信を行える閉域接続クラウドサービスやアクセスポイントが一式(必要に応じて中継機を一式加えられる)、センサーデバイスが最大5台、専用ダッシュボードを内蔵した管理コンソール、MVNOネッツワイヤレスモバイルルーター。ユーザーに合わせた設計や設定、簡易構築は事前準備で1日、現地作業で1日の計2日で完了するという。
NECネッツエスアイの担当者は、「レンタルするセンサーデバイスは温湿度や人感、照度、ドア開閉、漏水、電流向けの5種類だ。例えば、ドア開閉向けのセンサーを侵入禁止区域のドアに取り付ければ、そのエリアに人が入った際に、クラウド上の専用ダッシュボードにアラートを送れるため、セキュリティにも使える」と語った。
続けて、「消費電力の少ないZETA通信を利用しているため、センサーは通信頻度が1日1〜2回程度なら、5年間は電池を交換しなくて済む」とコメントした。
ZETA通信は、英ZifiSenceが開発した超狭帯域(Ultra Narrow Band)とメッシュネットワークによる広域での分散アクセスや双方向通信に応じている。
「大きな違いは、最大4ホップまでのアクセスポイント(AP)とマルチホップ接続に対応すること。例えば、レイアウト変更などで、今までZETA通信が行えたAPや中継器との接続状況が悪化した場合、他の中継器と接続することで、通信環境は維持される」。
加えて、「IoTトライアルサービスは本格導入を見据え、ともに評価や検証を進められるユーザーをターゲットにしている。ZETA通信を活用したIoTサービスを商品化する際に、一緒に取り組んだ内容などをプレスリリースに記載する予定だ」と明かした。
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