東京建物は、約230m離れたビル間のデータ伝送実証実験を行い、スマートビルディング実現においてLPWA通信の一種であるZETA通信の有用性が高いことを確認した。
東京建物は2019年5月14日、スマートビルディング実現に向け、IoT機器の無線通信の有効性を検証したと発表した。テクサーとシリコンテクノロジーの技術協力のもと、IoTに適したLPWA(Low Power Wide Area)規格の一種であるZETA通信を採用し、約230メートル離れたオフィスビル室内の温度、照度、共有スペースの利用状況の遠隔監視に成功した。
本実験は、東京建物八重洲ビル屋上にZETA通信の基地局を配置し、約230メートル離れた東京建物本社ビル7階の室内に中継器と温湿度センサー、照度センサー、人感センサーを設置した。各センサーが取得したデータは、一定間隔で基地局に伝送しクラウド上のサーバに蓄積した。
2018年12月1日〜2019年3月1日に行った実証実験の結果、データ伝送率100%(パケットロスなし)を確認し、ZETA通信の正確性や確実性を示した。
これまでも東京建物は、社会環境の変化にあわせ、オフィスビルの管理業務効率化と快適性向上を目指しスマートビルディングを目的とした先進テクノロジー活用検討を進めてきた。今後は、IoT機器活用に向けて無線通信環境の整備を推進し、2019年内を目標に日本橋と八重洲、京橋エリアにおけるZETA通信網の拡大を目指すとしている。
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